医師も横並び

 

読売新聞に医療改革の提言が出ていました。

 

安心医療にカネを惜しむな、とか、当たり前なんですが、

財源はきっと増税なんでしょうけど、増税するって話に

なると話がこじれて進まないんですよね。

 

でも、すぐにできそうなのは”若手医師の計画配置”。

日本では自分でなりたい科を選択できて、人並みに

我慢できれば専門医くらいには誰でもなれちゃいます。

 

それで診療科によって人的な余裕があまりに違って

きてしまっているから、診療科によって人数制限しよう

っていう話です。

 

そうすれば今人気のない、産婦人科医や小児科医の

確保につながるってわけだそうです。

人気のあるのは精神科とか眼科とか皮膚科。そういう

ところに応募してなれなかった人たちが産婦人科医に

なるってことです。

うーーーん、ということは、産婦人科医は落ちこぼれの

集団になるってことでしょうか。

 

なんかキビシイですけど、しょうがないですかね。

 

アメリカは、ってなんでもアメリカがいいみたいに言う

みたいで嫌ですけど、1年目からどんどん競争があって

優秀でないと他の診療科への転向を迫られるわけです。

“グレイズアナトミー”とか”ER”とかみたいなのは日常的。

 

日本ではそういうことがないだけに、勤務医はみんな

給料も横並び。いくら働いたって待遇はたいしてかわらない。

だから勤務医を辞めていく人が増えている。待遇が悪い

からじゃなくて、きちんとした評価システムがないからだと

思うんです。

 

そういう意味では競争社会にして活性化するのはいいこと

なんですけどね。

厚労省とか舛添さんなんか頑張ってくれないかなぁ、、、

 

研修医へ逆戻り

 

最近生活が、というか睡眠時間が不規則になってしまっています。

医者の場合、生活が不規則にならないのは、当直などで夜に

眠らなかったとしても、昼間の業務から解放されることがないから

です。眠ろうが眠らなかろうが、日中は勤務すべし、これが諸悪の

根源だという意見が絶えません。

 

これは議論の分かれるところで、こんなことで愚痴を言わずに

働いてきたから、その分やりがいと患者さんからの信頼もあった、

という意見と、ふらふらでは不注意で何が起こるか分からず怖い、

という意見と二通り。

 

気分的には圧倒的に前者なんですけど、後者の意見もそう言わ

れるとそうかな、なんて思います。

患者さんに「私の手術の前の日はしっかり眠ってね」、なんて

言われることもしばしばですから。

 

それはそうと、最近の睡眠不足は医療業務とはあまり関係なく

開業準備のことがほとんど。1日おきに3時間睡眠程度になって

います。研修医の頃に逆戻りしたようです。

 

その時と違うのは研修医の頃は、3時間睡眠の次は5時間睡眠

くらいだったのですが、今は3時間睡眠の次は10時間睡眠くらい。

 

平均すればちゃんと寝てる!。。。

ま、寝ちゃっても患者さんが待ってるわけじゃなし。。。

 

ニトリ恐るべし

 

この休みを利用して、家具屋さんをめぐってきました。

待合ホールやラウンジなどは少し奮発しておしゃれに

しようと思っていますが、それ以外の実用的な部分は

安価でいいものを探しています。

 

業務用の製品はASKULが安くて種類も豊富で、

カタログも充実していて選びやすいので、基本的には

ここから選んでいました。

 

ところが、ニトリ、ASKULを超えます。なんて大っぴらに

比べるとよくないんでしょうけど、当然どちらも一長一短

ありますよ。

 

あくまでニトリは家庭用ですし、足りない部分も多いですが

品物を狙っていくとかなりいいものがありました。

何を今さら、って感じですけどね。

 

自宅の家具類はだいたいニトリかIKEAですけど、期待を

高めてニトリに行くとがっかりするんですけど、まあどうかな、

くらいの気持ちで行くとそれくらいの期待は軽々と越えて

くれました。

 

あんなに安くて採算とれているのかな、なんて思っちゃい

ますけど、係員が少ないし、カタログもないし、そんなところ

で頑張っているんでしょうか。

 

なんだか店を見ても、これは人件費がどう、とか、どうやって

PRをやっている、とか、そんなことばかり目が行くように

なっている今日このごろです。

 

何のために勉強する?

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ジャイアンツの優勝で興奮冷めやらぬ中

ですが、そのことを書くとウザくなりすぎる

ので、別の話題で。

 

最近読んだ本で面白かった本。

この”16歳の教科書”。

人気の塾講師たちが何のために勉強する

のか、わかりやすく書いてあります。

 

本当に自分のために勉強し始めたのは働いてからですが、この

勉強は全く実用的なものばかり。医師として想定しうるあらゆる場面

にすぐに対応するためには日々の勉強は欠かせません。

 

実際の患者さんに出会えば忘れることはないのですが、念のためで

覚えたことはすぐに忘れてしまうので何度同じところを読んでもだめ。

まあ、それはいいのですが、この本は高校生向けになぜ実用的で

ない勉強をしなければならないのか、という内容です。

 

ワタシは大学受験で1年間浪人生活を送りましたが、その1年で

考えたこと、実感したことがまさにわかりやすく書いてありました。

 

数学は論理を身につけるため、国語は表現力を身につけるため、

そしてすべての勉強が将来の基礎になること、それらは勉強して

テストの点が良くなると同時にさらに実感していったことでした。

 

そして、大学受験とは自分の能力だけでできる特別な感動体験

である、という一文には懐かしくこみ上げる思いがありました。

 

ただのテストなので単純といえば単純な競争なのですが。。。

 

16歳の教科書、大人が読んでも面白い、と帯の文にありますが

面白いどころかよくよく勉強になりました。

 

ピンクリボン

 

ピンクリボンといえば、リボン運動の中でもいちばん

有名になったかもしれません。乳がん予防、治療の

運動です。

 

女性の診療科としては乳がんも守備範囲です。

ですが、大きな病院にいると、乳がんは外科の先生が

診断、治療をするので、婦人科としてはかかわることは

ほとんどありません。

 

しかし、クリニックでは子宮、卵巣、ついでに乳がん検診

までやっているところが多く、わがクリニックでも超音波

検査を主体にやっていく予定です。

 

というわけで、いまの病院では外科のタッチー先生と

一緒に半ば教わりながら診療に携わっております。

 

タッチー先生も乳腺を専門分野として普段から女性を

相手にしているせいか、物腰が柔らかくとても心地の

いい先生です。産婦人科医もだいたいそういう人種が

多く、普段女性と接しているとだんだん中性化されて

くるようです。

 

たまに怒鳴り散らす先生もいますけど、だいたいトラブル

が多いので淘汰されていくんでしょうね。

そうならないよう、いつも患者さん目線で、ですね。

 

お母さんへの支援

 

ジャイアンツが勝ってマジック2。気分が高ぶります。

 

それはそうと、クリニックはあくまで医療機関ですから

安全な医療、お産、手術を展開していくのは前提です。

でも、それだけではつまらない、というか地域に根差す

クリニックとしての役割は不十分だと考えています。

 

女性が自分の体をよく理解して、そのお手入れをして、

そして社会で活躍する、そのためのクリニックでありたい

と思っています。

 

そこで、一つの柱になるのは出産後の女性への支援

です。育児の不安に加え、自分の体調も心配になります。

劇的に体の状態が変わるわけですから、精神的にも

不安定になることも多いのです。

 

そこをサポートするわけですが、悩みはそれぞれですし、

解決策も個々人で違いますから、自分で解決する、

それをコンセプトにしています。そのための手がかりを

見つけてくれれば、と思っています。

 

まだまだ確立された分野ではありませんし、絶対的な

解答もないのでしょうけれど、一緒に考えている人が

いるということ、一人で悩む必要はない、ということを

伝えていけるといいですね。

 

エクササイズ、カウンセリング、あるいは遊びながら、、、

どんな形で実現できるか、じっくり検討中です。

 

世界最強

 

クリニックのパンフレットができあがりました。

写真のアップはちょっと今日忘れてしまったのでまた近いうちに。

 

多くの人に見てもらって知ってもらえると嬉しいです。

すべては患者さんのために、という思いが伝わってほしいと

思っています。

 

ノーベル賞を日本人が久しぶりに受賞しました、って話にしようか

と思いましたが、実際あまり興味ないのですみません。それより

ワタシには柔道の石井選手が総合格闘技に転向するかどうかが

重要です。

 

小学生からのプロレスファンで、さすがに最近は熱も冷めてきました

けど、誰が一番強いのか、っていうのは男のロマンだと思っています。

その意味では石井とヒョードルが闘ったら、と思うとぞくぞくします。

 

協会とかにとらわれず、ちっちゃくまとまらずに、どんどんいっちゃえば

いいのに、なんて身勝手に思っていますが、今日はちょっとマニアックな

話題でした。

 

検診

 

日本では世界の先進国と比べると検診の受診率が低いことが

知られています。

先日の新聞には”子宮頚がん”という言葉を知っているかどうか

という日本とアメリカとオーストラリアの比較が載っていました。

 

子宮がんといっても、子宮頚がんと子宮体がんがあって、とくに

子宮頚がんは検診も正確で簡単、早期に見つかることも多く

治る病気です。

 

アメリカとオーストラリアではほとんど全員がこれを理解し、検診の

受診率は60%程度。日本では60%くらいの人が理解をし、検診の

受診率は10%未満。

 

日本が圧倒的に低いのですが、アメリカやオーストラリアだって

理解しているっていっても検診に行くのは半分強なわけです。

やはり婦人科は受診しづらいというのは世界共通。

 

なかなか、行きづらいですよね。。。

 

乳がんなんかは、かかる人が多いせいもあって結構検診を受ける

ことがポピュラーになってきています。ピンクリボンとかいってちょっと

おしゃれな感じも出しつつ上手にキャンペーンをしています。

 

子宮、卵巣もがんばれ。

 

ところで、よく検診に来てくれる人からの一番困る質問。

「検診って、いつまで来たらいいんですか?

 もうだいぶ通ってますけど、いつも平気なんですが」

健康な人にするのが検診なんです。病院に来るのが面倒なのは

わかりますけど、検診とはそういうもので。。

いつまでも検診を受けてください。

 

といいつつ私は定期健康診断さえさぼろうと予定を入れたりして。

 

がん検診に限らず地域への医療に関する啓蒙活動は、私の目標の

ひとつで、みんなが自分の体の手入れができるようにいろんな情報を

伝えていければいいなと思っています。

 

ほろにが

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友人の結婚式に行ってきました。

高校生の時からの友人で、彼も

医者になったので卒業してからも

付き合いは続いていました。

 

パーティ形式の結婚式で、いわゆる2次会的な感じの

ものでした。それでも上司の方なんかも来ていて、

(居場所がなさそうな感じでしたけど)結婚式のスタイル

も変わってきているな、と感じました。

 

こういう場合、仲間がどれだけ来ているかが問題ですけど

やっぱり結婚式はそのときの付き合いの人が中心になって

しまいますから、高校時代の友人グループは肩身が狭い

もの。

 

仲間も少なければ、当時から時間もたっているのでどんな

生活をしているのか聞いていいものかどうか迷ったりして、、、

 

自分の中での思い出では高校生のころって結構強烈で

いちばんよく覚えているし、そのころのことが土台になって

いたりするんですけど、やっぱり時間とともに思い出に

なってしまうんですよね。

 

もちろん楽しかったし、幸せそうな友人を見るのは幸せな

ことですが、古い友人の結婚式ではいつも感じるほろ苦さ

を今日も感じてしまいました。

 

またいずれゆっくり飲みに行きましょう。

 

ミニバン

 

秋晴れの気持ちのいい日が続いておりますが、

走れていません。いろいろ言い訳は思い浮かぶ

けれど。。。

いちばんはやる気の問題ですよね。

 

最近、親戚のお兄さんがミニバンを買う、という話を

聞きました。家族ができて、やっぱりミニバンが便利、

ということになったそうで、自分がミニバンを買うなんて

思いもしていなかったそうです。

(内緒だったかな、ごめんなさい)

 

ワタシも7月に軽自動車を買いましたが、軽なんて、

って思っていたのにいろんな事情を考えると軽が

ベスト、という結論になってしまいました。

 

車の売り上げをみていると、軽自動車とかカローラ

とかがずっと上位に来ていて、いままではもっと

乗ってて楽しい車にすればいいのに、などと思って

いました。でも、もしかしてそう思いながら家族のために、

なんて思いながら、自分の思いは押し殺してファミリー

カーを買っている人も多いのかも。

 

経済的に余裕があれば2台買えばいいんでしょうけど、

東京なんて駐車場だけでも大変です。

 

こういう思いを抱えながら、お父さんは家族のために

がんばって。。。涙が。。。