月別アーカイブ: 2009年6月

横須賀

 

日曜日に横須賀まで行ってきました。

 

http://www.yokosuka-mc.com/

このクリニックが開院するのでお祝いと応援に行って

きました。

 

けっこうお産が近い人が多いので、いつ呼び戻されるか、

呼び戻されたらすぐに戻れるか、ビクビクしながら出かけ

ましたが、幸い呼ばれず無事に帰ってこれました。

 

ワンセグが切れつつ、野を越え山を越え。。

 

横浜から南は本当にお産する場所がないので、地域の

人にとっては朗報だと思います。ただ、診療所もなければ

大きな病院もないので、いざというときはとても大変かも。

ますますリスク管理が重要になりそうです。

 

ここの院長、以前からの知り合いだったのですが、ワタシより

20近くも年上。1人で頑張られるとのこと、すごい情熱です。

おからだ大切に。

 

ところで、久しぶりのロングドライブで(といっても1時間程度

ですが)、家族全員疲労困憊。やっぱり軽はツライ。。

 

いざ吉祥寺

 

昨日は調布で働く産婦人科医のほとんどが

吉祥寺に集まりました。

 

調布の人間がそろって武蔵野市に集まらなくても

いいようなものですが、昨日は杏林大学の医師と

交流会のため吉祥寺集合となりました。

 

調布側からの出席者は15人くらい。

一方で杏林からは2人。

場所は吉祥寺。

 

うーーーん、力関係。

 

調布には大きな総合病院がないので、いざと

いうときは杏林など他の市や23区にある病院に

お願いしなければならないこともあるのです。

 

全部で20人くらいはいるのだから、自分たちで

なんとかできればいいのですが。。。

 

そのかわり、といってはなんですが、みな地域に

根ざす医師ばかり。普段の通院にはとてもいいと

思います。

 

 

喜びも悲しみも・・・

 

まだまだ忙殺されるほど忙しくはないですが、

それでも毎日いろんなことが起こります。

 

開業して、嬉しいこともあれば悲しいこと、

さみしいことも起こります。

 

結婚すれば、嬉しさは2倍に、悲しさは半分に、

なんていいますが、開業すると、嬉しさは10倍、

悲しさも10倍です。

 

そうはいってもいちばん悲しいのは患者さん。

しっかり正面から向き合って、支えになれれば

いいなと思います。

 

スタッフもまたそんな気持ちで取り組んでくれて

いるので、患者さんがまたいつ来られてもいい

ように準備だけは怠らず、また日々過ごしていきたい

と思ってます。

 

お産情報

 

じっとりした日が続いていますが、隙をついてジョギングに

勤しんでいるので、体調は良好です。

 

今までのところ8人のお産がありました。

すべて自然分娩。

うち一人は、VBAC(前回帝王切開のあとの自然分娩)、

経産婦さんばかりのせいもあって、会陰切開も一人だけ。

赤ちゃんもみな元気に退院しています。

 

やっぱりいちばんはお母さんがしっかり頑張ってくれて、

また、家族も応援してくれているからなんですが、

スタッフもよく頑張ってくれています。

 

わがスタッフながら、いざお産が始まれば、お産の準備から

産後のケアまでこちらが感心するほどよく働いてくれます。

 

おかげでお母さんの笑顔が途切れることなくクリニックに

あふれていて、嬉しい気持ちになれます。

 

開業するまで、あるいはしてからも、苦労することも多いです

が、元気に退院していく母子をみているとますますやる気が

湧いてきます。

 

今後も幸せを分けてもらいつつ、いいお産が続けられるように

みんなで頑張っていきます。

 

臓器移植法

 

臓器移植法案が衆議院を通過しました。

まだ参議院での議論、採決が残っているので法案が

成立したわけではないんですが、妥当なものだろうと

思いました。

 

テレビだと関係者に取材するので、どうしてもそっちの

言い分に引っ張られてしまう感があります。

 

心臓移植を待つ子供の両親に取材すれば、この

法案が通って嬉しいのは当たり前、そういうVTRを

流して

「通ってよかったですね」

 

脳死の子供を抱える両親に取材して、その子を否定された

ような気がするのも当たり前、そういうVTRで

「難しい問題です」

 

って本当に取材しているのかと疑問です。

 

そりゃ難しいに決まっているんですが、この法案が通って

助かる人、困る人、それぞれのことを考えればやっぱり

助かる人が出るほうをとるべきじゃないかと思います。

 

この法案が通ったとしても、脳死の状態でいる子供の

人工呼吸器をすぐに外さなきゃいけないわけではないし、

たぶんこれから出てくる子供の脳死にも、希望があれば

人工呼吸器はつけるだろうと思います。

 

だけど、移植待ちの子供はこの法案がなければただ

死んでいくだけ。

そう考えれば、この判断は妥当だと思いました。

 

常識としてなじむまでには結構時間がかかるんでしょう

けれど。

 

障害者と才能

 

全盲のピアニストの辻井さんのお父さんは産婦人科医、とのこと

です。わが息子には何の期待もありません。。

 

そんな話ではないんですが、こういう人を見ると、視覚がない分、

聴力が発達しているのかな、なんて考えてしまいます。

スティービーワンダーも全盲だし、ですね。

 

よく人間は潜在能力の1割も使っていないから、なんかの

きっかけでほかの才能が開花すると、突出したものがでる、

なんて話があります。

 

障害者だと、ほかが不自由な分、そのきっかけが多いのかな

という発想です。

 

でも、、、

「障害があると、他の才能がすぐれていた場合、よけいに注目

されるから目立つけれど、実はその頻度は変わらない。

結局、障害がある分、やっぱり不自由なんだ」

と、全盲で聾の東大教授が言ってました。

 

なるほど~。

言われてみればそうですよね。全盲のピアニストなんて初めて

聞いたわけだし、世に出ている音楽家のほとんどがいわゆる

障害者ではないし。。。

 

あまり安易に適当なことを言ってはいけませんね。

という反省でした。

地道に自分のできること、すべきことを全うするだけです。

 

三沢 急死

 

またもやちょっと遅れたニュースですけどプロレスラーの

三沢光晴(あえて敬称略です)が死にました。

 

最近はネットで様子を見ているだけですけども、高校生

くらいまではよくプロレスを見に行ってました。

新日派だったので、知らないというか知りたくない、というか

そんなスタンスでした。

 

このへんはプロレスファンならではの感覚ですけども、

ほかの団体の選手は、知ろうとしないんですが実は

強いんじゃないかとちょっと脅威に感じたりして、

微妙な感覚なのです。

 

一時代を築いた選手ですし、全盛期は三沢最強論も

ありました。

 

プロレスはもちろん、真剣勝負ではないんですが、その中で

本当の強さを見抜く、みたいな面白みがあって、そんなので

熱中してました。

 

もちろん見るだけではおさまらず、三沢が死んだバックドロップも

何回もかけ、かけられ、しました。

 

総合格闘技が台頭して、プロレスもどんどん無茶する方向に

走らざるを得なかったのかもしれません。

50代でもリングに上がる人もいれば、橋本も40代で死にましたし

三沢も死んでしまいました。

 

プロレス人気がいい時ならまだいいですが、今のような時代に

死んでしまうのは哀しさを倍増させます。

とってもさびしいニュースでした。

 

レディースクリニックとはなんの関係もない話でしたけれども。

 

デブへの道

 

ジョギングを再開し始めてから、案の定お腹がよく

すいて、食欲旺盛です。

それでも走り続けていればまだいいのですが、

雨だったり、患者さんが来たりすると思うように

行かないこの頃。

 

昨日から今朝にかけてお産があって、無事めでたく

産まれたのですが、そのさなか、おなかがすいて

すいて。。

つい買い置きのカップラーメンを食べてしまいました。

 

おいしいし、お産もとても感動したのですが、、、

今日一日お腹から胸にかけて気持ち悪。。。

眠気もひどいし今日は早く寝るとすると、ますます

デブの道まっしぐら。

 

臓器移植法案

 

もうそろそろ梅雨入りでしょうか。

水撒きをしなくて済むのは助かりますが、ジョギングがしづらく

なるので、複雑です。。

 

ところでちょっと難しい話。

最近、臓器移植法案の修正案が国会で出ています。

ポイントは二つ。

脳死を死とするかどうか、

15歳以下の移植を認めるかどうか、

です。

 

世論一般からすると、臓器移植はやるべきだけれども、脳死は

死とは認められない、っていうところのようです。

完全に矛盾なんですけどね。。

 

臓器移植をやるためには脳死の患者さんから臓器をとらないと

いけないのです。でも脳死が死じゃないと厳密には殺人になる

んですよね。

臓器移植に限って脳死を死と認める、みたいになると、臓器移植

のために脳死判定をして、移植を迫る、みたいになるわけなんです。

 

それに、臓器移植をしなければ脳死になっても生きているわけ

なので延命措置をしないといけなくなります。それを途中で打ち切る

と殺人だ、なんて言われますけど、現場では脳死の人に延命措置を

し続けていると、センスがない、って感じになるんです。

ちょっと不謹慎な話ですけれども。

 

でも実際、あらかじめ蘇生処置をしない、なんて意思表示をして

いる人は少ないわけで、全員に延命治療をしていたらとても見きれない

のです。

 

だから、そのときそのときで判断していくしかないのです。

法的な裏付けがないから、患者と医師の信頼関係というか、あうんの

呼吸というか、そういうことでやっている。要はその呼吸をつかむ

ところまでが医師の技量、責任になっているわけです。

 

そんな現場にいる人間からみると、、

国会議員のインタビューを聞くと

「命にかかわる問題だからすぐには決められない」

とかなんとかもっともらしいことを言っているんです。

 

現場はそんなに悠長じゃない。法案があいまいだから

違法なのか合法なのかよくわからないけど、目の前に

患者さんがいるからやらなきゃいけない。

 

医療現場に丸投げしていた責任の重さをようやくわかったか、

という印象です。毅然として、びしっと決めてほしいものです。

 

仰天ニュース

 

ちょっと前のニュースですけど、アメリカで妊娠後期の中絶を

していた医師が射殺されました。

 

以下参照です。

http://www.asahi.com/international/update/0601/TKY200906010423.html

 

これ、仰天しました。

何が仰天、って妊娠後期で中絶するっていうところです。

日本だと立派な犯罪なので、逮捕されます。

アメリカでは犯罪ではないんですねぇ。。。

 

でも、妊娠後期で中絶する医者ってことで有名だったそう

なので、それなりに悪いことだ、っていう認識はあるんで

しょうね。

 

中絶問題が大統領選挙の争点の一つになるくらいだから

問題が起きるのも、さもありなん、というところでしょう。

射殺っていうのがまたショッキングですけど。

 

日本でもたまに医師が患者に刺されたりしてますから、

根柢のところでは変わらないんでしょうけどね。

 

産婦人科医にとって中絶は、避けて通れない問題で、

研修医のころはみんな悩むのです。それを自分なりの

言い訳(?)で乗り越えていくんですけど、それも

産婦人科医が増えない原因かもですね。