月別アーカイブ: 2009年1月

使えば使うほど損をする

 

初雪、そのあとの冷たい雨、寒かったですね。

 

ちょっとびっくりする話を聞きました。ワタシが知らなかった、

というだけなんですけれども。。

古い薬って薬価がどんどん安くなっちゃって、コストは上がる

から使うと損をする薬があるのです。安くて便利な抗生物質

なんかはそうなんです。

 

ついつい安いので使うのですが、一応、製薬会社には申し訳

ない、と思いながら使っていました。

 

ところが、子宮収縮薬、いわゆる陣痛促進剤もそうなんですって。

いま、点滴で使えるのは2種類しかないのですが、おそらく

両方とも使うほどに製薬会社は損をするような値段になって

いるそうです。

 

陣痛促進剤による分娩事故もありますが、なければもっと

帝王切開が増えたり無理なお産が増えることは間違いなく

とても役に立っている薬なのです。

 

それが、赤字を作り続ける薬とは。。。

それに代わる薬もないので、われわれ産婦人科医はこの

薬を使い続けるしかないのです。

薬価を上げようとすると、薬で金儲けするのか、なんて声が

出るのだそうです。

そんなにがっぽがっぽ儲けなくても、少なくとも赤字はない

んじゃないですかね。。

 

こんなところにも産科医療に国が本腰を入れてない一面を

感じてしまいます。

 

変更しつつ

 

朝自転車に乗ったら、寒すぎてコンビニに入ったとき

顔がじーんとかゆくなりました。最近、移動は車ばかり

だからだったから。。

 

現場も新年、動き始めていました。

内装が着々と進みながら、また、ちょっと壁の位置を

直せないか、とか、ここに壁掛けのものを吊るしたい

から補強してほしいとか、要望を出しまくっています。

現場の皆様、ほんとにすみません。

 

でも、ある程度出来上がらないと使い勝手が想像

できないし、出来上がると変更は難しいし、ジレンマ

ですね。。

 

でも、動線はもともと単純にできているし、あとは

内装のデザインで雰囲気が出てくるといいなあと

期待しています。

外観は想像通りできたので、期待大。

 

仕事始め

 

少し暖かくて、仕事はじめには気分の良い一日でした。

何より、人が多いのがよかったです。患者さんでなく、

スタッフです。

 

外来はみな今日は出勤だったようで、どこの科も人に

余裕があって、穏やかな感じでした。こういう雰囲気だと

気持ちよく仕事ができていいですね。うちのクリニックも

そうしたいものです。

そんなに人が雇えるのかどうか。。。

 

気分よくスタートしたので、きっと今年はいい年になるはず、

です。

 

うなずき

 

うーーん、バンキシャ、3回うなずいただけでした。

かなりしゃべったんですけどね、逆にまとまりがなかったから

かもですね。

 

しかし、全体的にもあれだけしか映さないんだったら、わざわざ

座談会形式にする必要があったんでしょうか。。。

 

番組の方向性を考えるとやっぱりわれわれ現場の意見とは

少し違うのかな、と感じました。ワタミの社長なんか、開業医は

余ってるみたいなこと言ってましたし。

 

 

今度は、ちゃんと自分の活動で出られるくらいにがんばらないと、

と思いました。

 

バンキシャ!

 

昨日、日本テレビ「バンキシャ!」の収録がありました。

産科医療の崩壊についてのもので、4日に放送されるそうです。

 

2時間くらい撮ったものの、その場面は30秒くらいのようです。

その企画そのものは10分くらいやるそうで、どういうものにしろ

現場の実情が伝わればいいなと思っています。

 

どうしてもテレビは面白くないといけないから、しょうがないところ

はあるんでしょうけど、これは切実な問題ですしね。

 

テレビ収録、緊張しますね。座談会形式なんですけど、スタッフ

のかたが話題を出すのでどうしてもそのスタッフさんに答えて

しまって、インタビューみたいになってしまうんですよね。

 

話題そのものはこのブログでも盛んに書いたことですし、4月の

学会でもシンポジウムをやるので意見そのものは次から次から

出るんですけど、それが一般の人が見て伝わるかなぁ。。

 

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とはいってもやはり映りが気になる。。

緊張したしなあ、ということで

さっそく、タフな心をつくるメンタル

トレーニング、っていう副題につられ

買ってしまいました。

 

もう遅い。。。

 

次の説明会に生かしましょうか。

 

あけましておめでとうございます

 

いよいよ開業イヤーの幕開けです。

準備ばかりしているので早くクリニックをオープンして仕事をしたい、と

思っています。

 

去年も産婦人科を取り巻く状況はあまり良くならず、むしろたらい回しだ

などと報道され、医師の数が増える見込みはなさそうです。最終的には

産婦人科医師の数が増えないとどうにもならないのですが。

 

今年は昨日から、産科医療補償制度がスタートしました。それによって

お産の給付金が上がって、また10月からも少し上がるなんて話もあって

それがどれほど機能してくれるでしょうか。

 

産婦人科医の当直料がべらぼうに上がって、ちょっとおかしいと思って

いるのですが、お金の使い方が間違っています。これは病院とか開業医

がお金を出すからこういうことになっているんですが、国が主導権をもって

周産期医療の保険診療の点数アップ、集約化をするならその整備、

などにお金を使うべきです。

 

たぶん、多くの医者は時間が欲しいのであってお金が欲しいわけでは

ありません。と言っても、一般的に見れば今でもそれなりにもらっている

のです。

 

ただ、休む時間がないからやめていく。その時間確保のためにお金を

使うべきではないかと思っているのです。それには個々の病院単位で

考えてもだめで、もっと大きな視点で考えないといけないでしょう。

 

医療は純粋な市場原理にはなじまないわけで、なじませようと思ったら

お金を持っている人は医療を受けられて、そうでない人は受けられない、

という事態が起こります。

アメリカでそういうことが起こっているのに、そしてそれはよくないと

誰もが思っているのに、医療費抑制の名の下、そこに向かっている

のです。

 

こういう議論が活発になって、少しでも動いていけばいずれいいものが

出来上がるのではないか、とも思います。

産科医療補償制度がそのスタートになりうるかどうか、動き始めたこと

はともかくもよいことかもしれません。

 

大きなことを言っても、私はまずクリニックを軌道に乗せること、そこから

頑張っていかねば。

今年も、いや今年こそ、よろしくお願いいたします。