いよいよ開業イヤーの幕開けです。
準備ばかりしているので早くクリニックをオープンして仕事をしたい、と
思っています。
去年も産婦人科を取り巻く状況はあまり良くならず、むしろたらい回しだ
などと報道され、医師の数が増える見込みはなさそうです。最終的には
産婦人科医師の数が増えないとどうにもならないのですが。
今年は昨日から、産科医療補償制度がスタートしました。それによって
お産の給付金が上がって、また10月からも少し上がるなんて話もあって
それがどれほど機能してくれるでしょうか。
産婦人科医の当直料がべらぼうに上がって、ちょっとおかしいと思って
いるのですが、お金の使い方が間違っています。これは病院とか開業医
がお金を出すからこういうことになっているんですが、国が主導権をもって
周産期医療の保険診療の点数アップ、集約化をするならその整備、
などにお金を使うべきです。
たぶん、多くの医者は時間が欲しいのであってお金が欲しいわけでは
ありません。と言っても、一般的に見れば今でもそれなりにもらっている
のです。
ただ、休む時間がないからやめていく。その時間確保のためにお金を
使うべきではないかと思っているのです。それには個々の病院単位で
考えてもだめで、もっと大きな視点で考えないといけないでしょう。
医療は純粋な市場原理にはなじまないわけで、なじませようと思ったら
お金を持っている人は医療を受けられて、そうでない人は受けられない、
という事態が起こります。
アメリカでそういうことが起こっているのに、そしてそれはよくないと
誰もが思っているのに、医療費抑制の名の下、そこに向かっている
のです。
こういう議論が活発になって、少しでも動いていけばいずれいいものが
出来上がるのではないか、とも思います。
産科医療補償制度がそのスタートになりうるかどうか、動き始めたこと
はともかくもよいことかもしれません。
大きなことを言っても、私はまずクリニックを軌道に乗せること、そこから
頑張っていかねば。
今年も、いや今年こそ、よろしくお願いいたします。