セルフハンディキャップ

 

昨日、一昨日と大学受験のセンター試験でした。いつもより

ニュースにならなかったのか、新聞で問題が出ているのを見て

気づきました。

 

この季節になるとなんとなく切ない気分になります。

高校3年生の時の受験がいまだに失敗体験として残っている

からです。もう15年以上前ですから、時間はかなりたっている

のですけどね。

 

試験の日にちょうど風邪をひいて発熱しました。寝込むほどでは

なかったし、試験の緊張感であまり気にしていなかったのですが、

英語の試験問題がこの「セルフハンディキャップ」の話題だった

のです。

 

大事なときに、風邪をひいたりけがをしたりして自分に不利な状況を

無意識のうちにつくり、失敗したときの言い訳にする、というのが

セルフハンディキャップです。

 

試験の日に風邪をひくなんてまさしくセルフハンディキャップ。

プレッシャーに完全に負けていたのです。ということを試験問題に

教えられ、その問題を読んだ瞬間に

「あ、これはダメだ」

と思ったのを今でも鮮明に覚えています。

 

それ以来、重要な問題があるときにはまずは体調管理、セルフ

ハンディキャップなんて恥ずかしい事態だけは避けよう、失敗して

も体調のせいにしないように、と気をつけています。

 

それはともかく、受験生には全力を出し切れるように、雪とか

事故とかセルフでないハンディキャップだけは訪れないように

願っています。

 

お金とやりがい

 

久しぶりにブログを読んだという外来のミユキさんに、

「トーンがずいぶん暗くなっちゃったね」

と言われてしまいましたが、別に元気です。いたってポジティブです。

 

4月1日に開院が決まりましたが、4月3日に学会のシンポジウムを

開催するという大仕事も待っています。

テーマは

「産婦人科医が元気になるために」

 

このテーマがネガティブなのかな。。。

 

最近よく報道されるように産婦人科医は減っているのです。男性に

限ればその減り方は異常です。20年前は毎年300人くらいの男性

産婦人科医が誕生していましたが、今はおそらく100人を切ってい

ます。

 

人が減ると給料を上げればいいんじゃないか、っていう話があって

都立病院では産婦人科医の給料が3割程度アップしました。

でも人数は増えません。

 

当然、って思います。

 

今の勤務医の給料が適正かどうかはわかりませんが、人が増える

まで給料を上げ続けるのは無理です。

それよりもやりがいを持って働ける職場環境を作れば、人は集まる

はずです。忙しいから人が集まらないならそんな人は医者に向いて

いません。

 

今の医者の勤務の中で問題なのは、評価するシステムがないこと

です。患者さんからの評価、というものはあります。ですが、それは

ごく一部の有名になった医者だけで、それも本当に腕がいいのか、

マスコミへのアピールがうまいだけなのかわかりません。

 

多くの医者はお互いに評価するシステムがないのです。専門医

なんていうのはほぼ形骸化しており誰でも取れます。しかも臨床の

腕とは関係ありません。これは産婦人科に限っての話、ですよ。

 

お互いの評価がないということは、患者さんにとってはテキトーな

医者ができたら困る、ということになるし、医者にとってみれば

自分がどの程度の知識、技能なのかを確認できないので、漠然と

不安でもあり目標設定が難しいのです。評価されることがないから

そういう意味でのやりがいを感じにくい。

誰だって褒められたい、それは医者も同じです。

 

きちんと評価できるシステムができればいいな、と思って、そのため

には何が必要なんだろうかと、開業準備の合間に考える日々です。

 

嬉しい再会

 

先日、病院まで元患者さんが会いに来てくれました。

時々たずねてくださる方があって、そんなことが何よりの

喜び、励まし、明日への活力になります。

 

よく、「ありがとう」の一言のためにがんばっているんだ、

という言葉を聞きますが、まったく医師も一緒で、給料が

低かろうが、勤務が大変で家に戻る時間がなかろうが、

患者さんから感謝されることで疲れが吹っ飛びます。

 

先日は、2年くらい前に、前置胎盤、出血、緊急帝王切開

になった方が訪ねてくれました。30週で生まれてしまい、

私としても大いに反省すべき点、勉強になった点があって

印象深い人でした。

 

遠くに住んでおられて、実家が病院近くということで寄って

くれました。早産、未熟児で生まれたお子さんも元気との

こと、それもハッピーなニュースでした。

 

患者さんに理不尽に(とこちらは思ってしまうように)怒られる

こともありますが、こういう方がいる限り何があっても全力で

がんばろう、という気にさせてもらえます。

 

欲を言えば赤ちゃんにも会いたかったですよ!Ayaさん。

 

八王子へ

 

先日、八王子まで行ってきました。

都立八王子小児病院です。あまりにお世話になったので、

お礼がてらどんな所か見てきました。

 

八王子小児病院は赤ちゃんを運ぶ救急車を持っていて、

手が空いていれば状態の悪い赤ちゃんを迎えにきてくれて

そのまま、治療できる病院まで連れて行ってくれるのです。

 

だいたい1年に1回くらいお世話になっているのですが、

いつでも気持ちよく対応してくれるので助かります。

 

そこで、ちょっと行ってみたら遠いのなんの、遠いです。

中央高速で行くと時間的には高井戸から30分くらいなんですが

景色が一変するのですごく遠くにきたみたいな感じです。

 

カーナビに連れられてきたものの、住宅街の中で思わず

存在に気づかず通り過ぎてしまいました。小さくて古いの

ですが、実力とやる気は随一、こんなところでも頑張っている

先生たちがいるんだなぁ、と妙に感動してしまいました。

 

夜、結構遅かったのに新生児科の先生が3人も残っていて

仕事していました。まったく頭が下がります。

 

こういう人たちの働きが、もっと知られるといいのに。。

 

いいこと悪いこと

 

ブログを始めて以来、こんなに更新が空いてしまったのは

初めてでした。

 

その間にいいこと悪いことたくさんあって、先週は本当に

あっという間に過ぎました。個人情報にかかわることが

多すぎて具体的に書けないのが残念でもあり、まったく

ストレスの解消にもならないのですが、自分が元気で

いることが何よりいいことかもしれません。

 

まずは心身ともに元気でないと、他の人も幸せになりません

からね。

 

面白かった本は

岡野雅行

「人生は勉強より『世渡り力』だ!」

元気が出ます。

 

使えば使うほど損をする

 

初雪、そのあとの冷たい雨、寒かったですね。

 

ちょっとびっくりする話を聞きました。ワタシが知らなかった、

というだけなんですけれども。。

古い薬って薬価がどんどん安くなっちゃって、コストは上がる

から使うと損をする薬があるのです。安くて便利な抗生物質

なんかはそうなんです。

 

ついつい安いので使うのですが、一応、製薬会社には申し訳

ない、と思いながら使っていました。

 

ところが、子宮収縮薬、いわゆる陣痛促進剤もそうなんですって。

いま、点滴で使えるのは2種類しかないのですが、おそらく

両方とも使うほどに製薬会社は損をするような値段になって

いるそうです。

 

陣痛促進剤による分娩事故もありますが、なければもっと

帝王切開が増えたり無理なお産が増えることは間違いなく

とても役に立っている薬なのです。

 

それが、赤字を作り続ける薬とは。。。

それに代わる薬もないので、われわれ産婦人科医はこの

薬を使い続けるしかないのです。

薬価を上げようとすると、薬で金儲けするのか、なんて声が

出るのだそうです。

そんなにがっぽがっぽ儲けなくても、少なくとも赤字はない

んじゃないですかね。。

 

こんなところにも産科医療に国が本腰を入れてない一面を

感じてしまいます。

 

変更しつつ

 

朝自転車に乗ったら、寒すぎてコンビニに入ったとき

顔がじーんとかゆくなりました。最近、移動は車ばかり

だからだったから。。

 

現場も新年、動き始めていました。

内装が着々と進みながら、また、ちょっと壁の位置を

直せないか、とか、ここに壁掛けのものを吊るしたい

から補強してほしいとか、要望を出しまくっています。

現場の皆様、ほんとにすみません。

 

でも、ある程度出来上がらないと使い勝手が想像

できないし、出来上がると変更は難しいし、ジレンマ

ですね。。

 

でも、動線はもともと単純にできているし、あとは

内装のデザインで雰囲気が出てくるといいなあと

期待しています。

外観は想像通りできたので、期待大。

 

仕事始め

 

少し暖かくて、仕事はじめには気分の良い一日でした。

何より、人が多いのがよかったです。患者さんでなく、

スタッフです。

 

外来はみな今日は出勤だったようで、どこの科も人に

余裕があって、穏やかな感じでした。こういう雰囲気だと

気持ちよく仕事ができていいですね。うちのクリニックも

そうしたいものです。

そんなに人が雇えるのかどうか。。。

 

気分よくスタートしたので、きっと今年はいい年になるはず、

です。

 

うなずき

 

うーーん、バンキシャ、3回うなずいただけでした。

かなりしゃべったんですけどね、逆にまとまりがなかったから

かもですね。

 

しかし、全体的にもあれだけしか映さないんだったら、わざわざ

座談会形式にする必要があったんでしょうか。。。

 

番組の方向性を考えるとやっぱりわれわれ現場の意見とは

少し違うのかな、と感じました。ワタミの社長なんか、開業医は

余ってるみたいなこと言ってましたし。

 

 

今度は、ちゃんと自分の活動で出られるくらいにがんばらないと、

と思いました。

 

バンキシャ!

 

昨日、日本テレビ「バンキシャ!」の収録がありました。

産科医療の崩壊についてのもので、4日に放送されるそうです。

 

2時間くらい撮ったものの、その場面は30秒くらいのようです。

その企画そのものは10分くらいやるそうで、どういうものにしろ

現場の実情が伝わればいいなと思っています。

 

どうしてもテレビは面白くないといけないから、しょうがないところ

はあるんでしょうけど、これは切実な問題ですしね。

 

テレビ収録、緊張しますね。座談会形式なんですけど、スタッフ

のかたが話題を出すのでどうしてもそのスタッフさんに答えて

しまって、インタビューみたいになってしまうんですよね。

 

話題そのものはこのブログでも盛んに書いたことですし、4月の

学会でもシンポジウムをやるので意見そのものは次から次から

出るんですけど、それが一般の人が見て伝わるかなぁ。。

 

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とはいってもやはり映りが気になる。。

緊張したしなあ、ということで

さっそく、タフな心をつくるメンタル

トレーニング、っていう副題につられ

買ってしまいました。

 

もう遅い。。。

 

次の説明会に生かしましょうか。