2010年5月アーカイブ

 

マヒした指が回復しないうちにさらにもう1回、鉗子分娩になりました。。。

もう指がぐしゃってつぶれそうで、涙が出そうでした。

お母さんのほうがもっと痛いのでガマン、ガマン。

 

ところで、臍帯血バンクネットワークに加入することにしました。

http://www.j-cord.gr.jp/index.jsp

詳しくは↑ のページで確認できるのですが、へその緒の中に入って

いる血液をとって、白血病などの血液の病気の人に移植しよう、という

ものです。

 

通常、へその緒の中の血液=臍帯血(さいたいけつ)は捨ててしまい

ます。また、へその緒には神経もないので、針を刺して血液を抜いても

お母さんも赤ちゃんも痛くもかゆくもありません。

ですので、いっさいお母さんや赤ちゃんに負担をかけることはありません。

 

また、へその緒を記念にプレゼントしていますが、それは今までどおり

できますし、ご主人さんがへその緒を切りたい、といってもそれも可能

です。

 

ご協力をお願いしたいのは、書類の記入です。

なんせ、病気の人に移植するものですから、なにか間違いがあっては

いけない、ということで今までの病気とかご家族についてのことなどを

書いていただきます。もちろん大事な個人情報ですので漏れることは

ありません。

 

出産の喜びに加えて、人助けもできるという二重の喜びと感じて

いただければ、と思います。

 

わがクリニックの理念、第3条に

「社会に信頼される」

というものがあり、ようやく具体的に実践できる場が得られて

嬉しい限りです。できるだけ多くの人に参加してもらって、

長続きできるよう頑張っていきます!

 

 

現在、左手の人差し指と中指がジンジンしびれ中。

 

というのも、ここ1週間で4回も鉗子(カンシ)分娩をする

羽目になったせい。

鉗子というのは赤ちゃんの頭を挟んで引っ張りだす器械で

赤ちゃんの具合が悪くなって急いで生まれてほしい時や、

何時間待っても、おまたの出口のところでぴったりと赤ちゃんが

止まってしまった場合に使います。

 

そのときに赤ちゃんの頭を挟みすぎないように、ということで

自分の指を間に挟んでおくのです。その指を締めつけるもの

ですから、終わった後は指がジンジンしびれます。

 

それを1週間に4回もやったのでもうしびれまくって、全然

感覚が戻らず、針を刺しても痛くありません。

 

でも本当にかわいそうなのは赤ちゃんとお母さん。

赤ちゃんは頭にキズができたり、引っ張られて伸びたりで

ほんと、ゴメンナサイ。

お母さんも、おまたが切れるし、出血も増えるしこれまた

ゴメンナサイ。

 

なんとかスムーズに進むよう工夫しているつもりですが

なかなかすべてにはうまくいかないですね。

帝王切開にならずに元気に産んでもらった、ということで

良かったということにしてもらえれば。。。

 

 

昨日、がんばって書いたブログが、ちょうど書き終えたところで

パソコンがフリーズし、パーになりました。。。

おかげで、というわけでもありませんが、あまりの疲労で夜中に

入院された方のお出迎えに行けず、すみませんでした。

開院以来欠かさなかったのに。。

 

ところで、もう一度書き起こしますと、

先日、東大から鉄門だよりという学内報が送られてきました。

なんでも東大総長賞という、優れた研究に与えられる賞が

あるんだそうで(存在すら知らなかったワタシ)、そこに医学部の

学生が選ばれた、という内容でした。

 

その研究内容が、3D画像の作成ということで、それだけだと

「で?」

みたいな感じなんですが、死体の3D画像の作成なんだそうです。

どこで使うかというと裁判員制度の裁判で使われたとのこと

でした。殺人事件でどんなふうに凶器が体の中に入って、どれが

致命傷で、、みたいなそんなのに役だったようです。

 

東大の研究ですから、一流専門雑誌に載るような研究が山ほど

あるなかで、この死体の3D画像の成果が大賞に選ばれたのです。

 

それが何で驚きかというと、東大といえば象牙の塔、実用的な

ものは格下に思われます。マニアックな研究をしてこそ、30年後に

はじめて役立ってこそなんぼ、みたいな世界ですから、そんな中

いかにも実用的な研究が評価されたということは、大学の姿勢が

大きく変わったんだなぁ、と本当に驚きました。

 

個人的には、超学問的なことは回避してきた身ですから、それが

当たり前だ、という思いと、これで東大らしさが消えていくような

寂しさとアンビバレントな感じです。

 

 

 

お久しぶりです。

今日は真夏のように暑かったですね。暑さに弱いワタシは

クーラーを入れるのですが、設定温度が低すぎて、席を

はずすたびにスタッフに設定を変えられる始末です。。。

 

ところで最近よく経営の本などを読むのですが、といっても

かるーい本で一番おもしろかったのは、

"出稼げば大富豪"

なんていうまんがのような本です。

 

それでも書いてあるのは、ちゃんとした本と同じで、

「ニーズを把握すること」

に尽きるようです。

 

自分のこだわりが強すぎると、失敗につながるようです。

こんなことは勤務医時代には考えもしなかったことですが、

自分がいいと思う医療と患者さんがいいと思う医療は全然

違うかもしれません。

 

たとえばがんの治療なんかは、標準治療っていうのがあって

結構簡単なんです。なんていうと専門家に怒られますが、、、

つまり、治療の選択肢があまりないというか、そういうところで

迷う必要はあまりないわけです。

もし迷うことが出るとすると、今度は何が正解かわからない

わけで、すると、患者さんが使いやすいかどうかとかの要素で

決めればいい。

 

ですが、お産の場合は、

「お母さんと赤ちゃんが無事である」というのが最終ゴールで

あるとするとそこへの行き方はさまざまであるわけです。

しかもほとんどの場合お母さんの自力でいけます。

 

なので、そこへいかに介入していくか介入していかないか、

というのはとっても難しいと最近とくに感じます。

こちらの手助けは絶対に必要なものではないですが、でも

あったほうがいい。ですが、こちらは良かれと思って「協力」

したつもりが「邪魔」だったり、ということもあります。

 

その「良かれ」の基準がこちらのこだわりから出るようなもので

あると裏目に出るのかな、と思います。

一方でそのこだわりがないと最近流行りの「ブレている」などと

言われてしまいますし。。。

 

幸か不幸か、いままでの妊婦さんたちはとってもいい人たち

ばかりで、大きな批判はいただいていないのですが、本当の

ニーズとこちらの提供するものがあっているのかどうか、日々

考え中なのです。

 

ということで、よりこのクリニックが発展するためにも出産された

方はぜひ忌憚のないご意見をアンケートの書いてくださいね。

よろしくお願いします。

 

 

退院のお母さんを見送ってようやく外に出ると

ずいぶんさわやかな風が吹いていて、こんな天気に

なったんだ、なんてお母さんと一緒に驚いてしまいました。

 

外出は朝のファミマとあとは夜だけですからね。。。

 

ところで、今日の題名は公開中の映画「てぃだかんかん」。

とてもよかったですよ、なんていう話ではありません。

映画館で映画なんて3年以上は見てません。

申し訳ないです → 家族

 

この映画の監督、李闘士男ってもうすでに結構有名人

なんですね。この映画のプロモーションを見るまで、有名人

とは知らなかったんです。

というのも、ワタシにとっては李監督というより、李先生。

 

小学校5年生の時に通っていた自宅近くの学習塾で、

当時日大の大学生だった李先生がバイトで塾の先生を

していたのです。ひとクラス7-8人くらいで大体2人くらいは

サボっているような塾でしたから、こっちも李先生とは

遊んでいた記憶しかありません。

 

あまりに遊んでいるもんだから塾の責任者から李先生が

よく怒られていました。

名前も本名で「すげーだろ」なんて言っていたのをよく

覚えています。

 

昔の知り合い(なんて言ったら失礼ですが)がこうして

活躍しているのはとても嬉しいし、励みになります。

ワタシもますますがんばって飛躍したいものです。

 

ちなみに映画の内容はまったくわかりません。。。

 

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