2008年7月アーカイブ

 

少し前、新聞だったかテレビだったかで喫煙率が出ていました。

男性46%、女性14%程度でした。調べ方によって多少誤差が

あるんでしょうけど、だいたいこんなもののようです。

 

私の印象では、男性は多い、女性は少ない、と感じました。

というのも周りでは、男性の喫煙者はほとんどいなくて、女性は

結構多いからです。

 

「私の周り」、の内訳は男性とはほとんど医者、女性は医者か

看護師です。しかも医者といってもほとんど産婦人科医、もの

すごいバイアスです。。。

 

この、「私の周り」では、喫煙率は男性がせいぜい15%、女性は

50%くらいです。

 

産婦人科医は、女性相手だからヤニ臭いとなんか失礼な感じが

しますし(男性相手でも失礼ですけど)、妊婦さんに禁煙指導する

手前、自分が吸っているのはおかしいですしね。

 

看護師さんはほんと喫煙者が多いです。ストレスなんでしょうか。

そのストレスの一因にわれわれ医者がなっているかも、ですけど。

ドクハラ、パワハラってやつですか。

私に限ってそんなことはない、、、と思いますが、、、どうでしょう、、、

 

個人的にはタバコ吸う人、あんま好きではないので早く一箱千円に

ならないかな、なんて思ってます。あのタスポのシステムなんか

まったく訳分かんないです。未成年者に買わせないようにするには

値段高くするのが一番いいと思いますけどね。

 

それはそれとして、妊娠したらタバコは怖いですよ、赤ちゃんにいい

ことはひとつもありません。

胎児発育不全、妊娠高血圧、胎盤早期剥離、、、

おー、こわっ。

 

 

久しぶりにロングドライブしました。

って言っても当直先まで運転して着く直前に携帯忘れたのに

気づいてまた戻って、また当直先まで行きました。距離以上に

疲れました。。。

完全に携帯依存症。

 

 

もう今の勤務先では分娩再開をあきらめていましたが、あと

2人ほど助産師さんが集まれば分娩再開との情報あり。

 

地域の要請がほんとに強いのでとっとと再開しないといけない

のは確かです。

 

しかし、いままでいろんな提案をしても実現しなかったのに、

本当に分娩再開はなるんでしょうか。それに継続しないと

いけないんですから、産婦人科医もあと一人は補充しないと

来年辞める身としてはちと心配。

 

私個人としては、現状では自分の力の3割も出せていない

状況なので(ちょっと大げさかな)、少しでも貢献できる状況

になるのは望ましいことです。それにわざわざ当直に行かなく

ても分娩に触れられますしね。

 

早くおおやけに発表できるといいのですが。

またフライングって怒られるかな。。。

 

続々と、、、

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夏から都内、首都圏で少しずつ産婦人科クリニックがオープンします。

まずは金村産婦人科クリニック、入間市、8月5日だそうです。

それから9月中旬くらいでしょうか、成城マタニティクリニック、世田谷。

また私と同じころ、来年春に横須賀、あきる野、でもオープンします。

 

産婦人科医は少なくなってきていますが、新規開業でがんばろう

という仲間も少しずつではありますがいるんです。心強い限りです。

 

開業クリニックだと、病院よりも医師一人当たりの分娩件数は2倍から

3倍くらい取れます。それは比較的合併症などが起きにくいと予想される

妊婦さんを対象とするからです。

 

なので、こうした役割分担が進むと、本当に大変なお産は大きな病院で、

それほどトラブルが起きない分娩はクリニックで、ということになれば

いわゆる「たらい回し」(この言葉、どうにかしてほしいですが)なんかは

なくなってきます。

 

いまは大きな病院でも正常分娩をたくさん扱って、そのせいでハイリスクの

分娩に手が回らないなんて馬鹿なことが起きているんです。独立採算で

っていうことが大きな原因のようですけど。正常分娩は収入源ですから。

 

こうなると政治の問題です。それぞれの職域の中でみんなベストを尽くして

がんばってほしいと思っています。

 

もちろん私も向こう10年は休み返上でがんばるつもり!

 

寿命

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暑い中ランニングをして、ぷち達成感に浸っていたら

今日テレビでロバートの山本がボクシングのプロテスト

受けるんで毎日10km走っているのを見て、

(まだまだだな。。。)

とがっくりしてしまいました。

今度からは農大生(ご近所です)と競争するか、、、

 

ところで医師の寿命ってどれくらいでしょう。診療科に

よっても違うんでしょうけど、手術やるなら40代がピークで

しょうか。個人差が大いにありそうですが、目が見えなく

なっちゃいますからね。手術で使う糸って細いんです、

すごく。

 

そのほかにも体力、気力、それからテクノロジーについて

いけるかどうか、なんていうのも大きな要素ですよね。

あとは勉強を続けられるかどうか。

 

産婦人科の古い先生は、妊婦さんのおなか触って、

「うーん、元気な赤ちゃんだ」とか言って、見えてないですけどね、

触るだけじゃ。

それから、お産を素手でとりますからね。

素手!

ってかなりびっくりしますよ。血まみれですからね、感染とか

関係ないって感じで。今はみんな手袋しますよ。

 

C型肝炎にかかって死ぬのは勲章だ、みたいなこという

豪傑(?)もいたらしいですけど。逆にうつすでしょ、って。

なんか紙一重ですね。

 

というのもこの前の勉強会で、ある地方の周産期センターの

部長先生が、もう20年目になるんですが、中堅呼ばわりされて

いて驚きました。さすがにその先生もムッとしてましたけど。

 

となると、私はいったい???

時代が違うということで。

 

開業10ヶ月

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開業10ヶ月たったわけでも、開業10ヶ月前でもありません。

10ヶ月たったクリニックを見に行ってきました。といっても

外側から覗いただけですが。

 

まだ10ヶ月なのでとてもきれい。新築のときに見に行きましたが

そのときとほぼ同じ。日曜の午後でお見舞いの車でしょうか、

駐車場に5台くらい止まっていて賑わいを感じさせました。

 

開業が近づくにつれ、患者さんが集まってくれるかどうか、どうしても

気になってしまいます。いまは産婦人科不足ですから大丈夫、

きちんとした対応を心がけるから大丈夫、などと自己暗示をかけて

います。

 

はやっている産婦人科クリニックのノウハウを教えてもらっても、

それを実現するのはひと。こうやればいいクリニックになる、という

のはわかってもそれをまず自分が実践し、浸透させなければなりません。

そこのノウハウはなかなか言葉で表すのは難しいんです。

 

それができればすべてはやってますもんね。

 

それはそうとちょっと衝撃。

裏の自宅のガレージに止まっていたのは、GT-R。

オープン時はファミリーカーだったような気が。。。

 

CAD

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今日はちょっとした勉強会に行ってきました。

話題のひとつに、CADがありました。

CAD、シーエーディー、キャド、とも読むそうです。

正式名称はComputer Aided Diagnosis

 

コンピュータによる診断支援、ということですが、

実はもう商用化されているんだそうです。

心電図の自動解析はもうどこでもやっていますが、

それみたいなもので、画像を自動解析してしまおう

というものです。

 

アメリカでは乳がん診断のマンモグラフィで最初に

商用化され、日本では脳のMRIとか乳房は超音波

画像を自動解析する機械を作っています。

 

類似の装置としてはデジカメの人認証とか笑顔認証

なんかの技術がそれなんだそうで、なるほどと思い

ました。

 

まだあくまでAidedっていうことで、補助段階ですが、

いずれ人間の目でも見つけられないようなものでも

機械が見つけちゃうんじゃないか、なんて想像して

しまいました。

 

もうひとつ驚いたのはそれを日本で先頭に立って

推進している人が岐阜大学の先生、ということ。

日本各地で先端技術の開発がされているんですね。

 

ブルーの発光ダイオードは四国でしたし、日本は東京

一極集中とかいってもどこも元気だなあと頼もしく思い

ました。

 

News ZERO

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News ZEROで「産科崩壊」、と題して特集をやっています。

いままでは患者側の目線で、医療の怠慢を斬る、みたいな

スタンスの報道が多かったですが、こういう医療側の目線を

取り入れた番組が出てくるのは公平になってきたな、と

思っています。

 

それだけ、産科医療が崩壊しつつある、ということもあるで

しょうし、医師患者関係が対等になりつつある、ということも

理由のひとつかもしれません。

 

世田谷ですら、産みたいと思う場所で産めないのです。

選択の余地があるからまだいいのでしょうが、医師人口の

多い23区ないですらそういう状況です。

 

現在勤務中の病院も、とっとと分娩を再開してほしいの

ですが、助産師が集まらないとかいってなかなかはじめようと

しません。ま、それはいいとして。。。

 

医療側の意識と患者さん側の意識の違い、これはなかなか

埋まらないのでしょうけど、産科が一番顕著だからまず産科

から崩壊してきているんでしょうね。いずれ全科に波及して

いく方向なんでしょう。

 

昔はもっと事故が多かったはずなのに、こんなに騒がれて

いなかった。患者さんが泣き寝入りしていただけ、なんでしょう

けど、きちんと説明する時間をとったりするには圧倒的に

マンパワーが足りない。そこのシステムの整備も進んで

いません。

 

 

最前線の医師は、とにかく一生懸命診療して、きちんと説明して

ってことをやるしかありません。少なくとも私は産婦人科医療に

夢も希望も持っていますから、そういうものも伝えられるといいなと

思っています。

 

 

今日は大切な人が亡くなりました、という話を聞きました。

先週のことだそうです。私が何らかの形でかかわった人で

大切でない人などいないのですが、こういうときはいつも

無力感に襲われます。

 

病院で亡くなる場合、ほとんどのケースでは現在の医療

レベルでは助けられないものです。それががんによるもので

あるにしろ、産科の救急によるものであるにしろ、です。

 

そのときわれわれ医者はどのように受けとめるのか。

少なくとも私はどのように受けとめるのか。

 

現在の医療レベルでは無理なんだからしょうがない、とは

なかなか思えないものです。もちろんやりようはないので

とてつもない無力感が襲います。

ただ、そのつど自分を責めたりするととても医療など続け

られるものではありません。

 

なので、最後は人として全力を尽くせたかどうか、が自分を

助ける(あくまで自己満足ですけれども)基準になります。

 

医療はできないけれど、きちんとそばにいられたか、話を

聞いてあげられたか、話しかけ続けることができたか、

そういうことが、自分への救いになります。

 

今回は、私が病院を移ったせいでそういうことができません

でした。なのでいっそう腹のそこに響くような無力感を感じます。

 

 

長い闘病生活、つらいことが多かったろうと思います。いまは

安らかに、と願うばかりです。

心よりご冥福をお祈りいたします。

 

地産地消

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最近、地元の農家の直売所で野菜を買うの、流行ってます、

うちで。

世田谷も場所によってはまだまだ畑があってうちの近くにも

ちょこちょこあります。規模は小さいので毎回買えるわけでも

ないのですが、安くて大きくてたくさん入っていて、かつ

おいしいので気に入っています。

 

世田谷方面で幅を利かせているサミットは、深夜1時までやって

いて便利なんですが、なんかいまひとつ。ま、便利ですよ、

サミットカードのポイントもけっこう貯まってますけど。

 

ただ、農家の方から直接買っちゃうとスーパーのはなかなか

買えなくなっちゃいます。まだまだ世田谷自給率は低いですし、

そうそう上がるとは考えにくいですが、地元貢献にもなるし

できるだけ地域で作った食べ物を利用していこうと思っています。

 

さすがにお米はないかなぁ。。。

 

 

調布でもなるべく地元の食材を使っておいしい食事を出したいと

考えています。あくまで構想ですけどね。

世田谷よりはきっといろんな食べ物があるんじゃないかな、と

期待しています。多くの人が集まる(と期待している)場所なので

医療だけでなくいろんな方法で地域貢献できるといいな、と

うちの企画部長が考え中。

 

いいアイデア、募集しています。

 

 

夏が嫌いな私はもうへとへとです。唯一いい点はジョギング

したときに簡単に体重が落ちること。しかしのどが渇きすぎて

グロッキーになりますが。。。

 

話は前後しますが、9月末に都からの開業許可が下りました。

都庁の役人は態度が大きくて、許可してやる、って感じなんです

よね。別に役人本人の努力でも何でもないはずなんですけど、

権力を持つ側に立つと相手が下でに出るもんだから、ついつい

えらそうになってしまうんでしょう。

きっと個人的に飲み屋とかで会えば結構いい人だったりするんで

しょうけどね。

 

まいど、ノムさんありがとうございます。

20代くらいの若い役人に一生懸命頭下げてくれました。

 

われわれ医者も、若いころから先生と呼ばれ、えらそうになって

いく人もいるから気をつけないと、です。他山の石、ですね。

 

 

許可が下りますと、設計が本格的に始まります。私の希望は、

ちょっとおしゃれな最近の美術館風。モノトーンでガラスを多く

使って、そこに入るとすーっと落ち着く感じ。

産婦人科はお姫様がいるお城みたいなところも結構あって、

そういうのが人気だったりします。それに比べると、やや冷たい

印象があるかもしれません。

 

が、温かみはスタッフの人柄で出します!!!

妊婦さん以外のかたも気安く入れるように、という願いをこめて

います。お城だとご年配の方は入りづらいですから。

 

構造はいたってシンプルに使いやすくしてもらいました。

内装の雰囲気で楽しんでいただいて、あくまで機能的に、

それが患者さんのためでもあるし、スタッフが効率よく働ける

クリニックになると思っています。

 

そうは言っても大きな病院で働いてばかりいて、クリニック

ではアルバイトくらいしかしていなかったので、なかなか

イメージが難しく、設計士さん、ノムさんのアドバイスをもらい

ながら、試行錯誤。でも設計士さんはセンスがあって、本当に

いいひとで自分の主張を押し通すわけでもなくいい提案をして

くれました。

 

どんな建物にしようかと、いろんな建築や本、雑誌、大手設計

事務所のホームページなど見ましたが、図面上のイメージでは

それに勝るとも劣らないでき具合。才能は隠れたところにもある

んだ、と実感しました。

 

 

今日はもうすく

「Tomorrow」

です。Tomorrowは医療系ドラマ。ついついなんとなく

見てしまいます。リアリティがないな、と思うところから

あ、ここまで作ってくれているんだ、と思うところまで

いろいろです。

 

「Tomorrow」は医療とお金の問題をけっこうリアルに

描いているので興味深いです。

不採算部門の小児科、

訴訟ばかりの産婦人科、

そんなものは切り捨てて当然、という意見は意外と

医療関係者のなかでも支持されているんです。

 

医者も自分の身を削って働くのは当然、という意識から

生活の糧として働いているだけ、という意識に変わり

つつあります。それを医者の意識が低い、教育が悪い

という人もいます。また、患者さんから感謝されなくなって

きたのだから医者の側もビジネスライクになって当然、

という人もいます。

 

どっちも正しい面はあるし、お互いにそういう方向に

向かっていっている面もあるんだろうと思います。

ただ、個人的にはビジネスライクになると純粋につまらない

ので、思いっきり感情移入しながら医療を続けてきましたし

これからもそのようにしていきたいと思っています。

 

患者さんのために!、という意識が強すぎると、トラブルが

あったときに、せっかくここまでがんばったのに、みたいな

感情が出てきてしまいますから。

 

自分のためと患者さんのため、うまくバランスが取れて

いくようにがんばります。

 

夏休み

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学校では今日から夏休みでしょうか。

電車通勤していたころ、といっても研修医のほんのはじめの

何ヶ月かでしたが夏休みに入ると電車がすいて嬉しかった

のを思い出します。

 

そういえば医者になるとき先輩に

「産婦人科はオンオフがはっきりしているから自宅から通っても

大丈夫」

なんて言われました。そんな言葉を信じた私がバカでした。

 

4ヶ月くらいがんばって自宅から1時間かけて通っていましたが、

帰りはタクシーの時間。安月給からタクシー代で結構消えて

いきました。自宅に住んでいたからよかったですが、お金よりも

時間と体力がもったいなくて病院近くに引っ越しました。

 

それから病院が変わるたびに引っ越しを繰り返し、計算すると

7年で8回の引越しをする羽目に。。。

そのうち3回は気分転換のためだけでしたけれども。

 

おかげで引っ越し貧乏ですが、引越し上手にもなりました。

結論は

「お金をかければ楽に引っ越せる」

当たり前、ですね。

 

地鎮祭

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炎天下の中、地鎮祭を無事終えました。

地鎮祭なんて、初めて。住宅のものすら出たことありません。

 

なので、直前に宮司さん(ぐうじって読むんですって)から

レクチャーです。

宮司さん 「玉串(?)をささげ、2回礼して2回拍手を打って、もう1回

      礼してください」

ワタシ 「はい...」と言いながら頭の中で何度も復習。

 

私の順番は2番目。最初のオーナーさんの番のとき、

司会 「関係者は起立してください」

と声がかかり、玉串をささげる人はみんな立つのかと思って、すっくと

立ち上がりました。

すると司会の方が慌てて寄ってきて

「まだです、まだです」

 

おっと見回すとオーナーさんの親族などが立っています。

(あー、そういう関係者ですか。。。)

というわけで、ちょっと恥ずかしかったですが、自分の番はぱんぱんと

無難に終了。

 

そのほかにも鍬入れの儀式なんて、

「えいっ、えーいっ!、えーーーいっ!!」

って絶叫しながらやってましたし、こういう儀式は神聖なものなんで

しょうが、身が引き締まるというよりは興味津々でした。

 

そのあとは関係者一同、直会(なおらいって読むんですって)っていう

食事会があって、無事に事故なく建設が進むことを願ってきました。

関係者の方々にはとりあえずここまで来られて感謝感謝です。

 

もう明日から着工、楽しみです。

 

新車

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今日もせっかくジョギングしたあとにジャンクフードに手が

伸びて。。。 ちょっと自己嫌悪。でもおいしかったぁ。

 

昨日、新車が届きました。購入から1ヵ月半、すごい待ち

時間でした。名車だから?、ではなく、海外から取り寄せた

から、でもなく、ガソリン代の高騰のせいですね、きっと。

 

車を買うのは3回目ですが、初めての黄色ナンバー。

開業前なので必要最低限の動きができればいいと思って

黄色にしましたが、いまどきは結構ハイテク。

 

手ぶらで勝手に鍵が開くは、離れれば勝手に閉じるし

半ドアでも勝手に閉まるし、、、

 

なんといっても燃費がいい。だから大人気なんでしょうね。

ほんとはディカプリオにならってプリウスが良かったんですが

そうとう高いんですよね、プリウス。

 

エコだなんだって言っても、要はお金がかかるんですよね。

お金をかけて環境を守るんだから当たり前ですかね。

お金かけるのがいやなら自転車にでもするべきかな。

 

最後はグチになってしまいました。。。

 

 

またまたとてつもなく暑くなってきました。本当の夏がやって

きてしまったようです。暑いのは苦手なので大変、家では

ほとんど上半身ハダカです。

 

ところで、金子レディースクリニックのシンボルマークは、

楕円形が飛んでいくイメージです。ブーメランのように映り

ますが、元に戻るわけではありません。

 

コンセプトは

"常に進化している"

ということです。

 

産婦人科、という性質上対象は女性限定になりますが、

決して妊婦さんだけというわけではありません。女性が

健康でいるためのお手伝いをし、そしてすべての女性が

社会で活躍していく足がかりとなれば嬉しいということ。

 

またそこに働く人たちも、常に新しいことに取り組み

新しい知識や技術を身につけ進歩していくということ。

 

そして常に新しい医療を提供するということ。

 

こんな気持ちをこめて、このシンボルマークにしました。

日々の医療はマンネリ化しやすいですが、そうならない

ように日々このシンボルマークを見て心を新たにして

頑張っていきたいと思っています。

 

ちょっとカタかったかな。

 

 

成育医療センターでの新生児医療の様子です。

成育では新生児科専門のスタッフが7~8人、そのほかに

私のような産婦人科医や一般小児科医、初期研修を終えた

ばかりの後期研修医などが7~8人います。

 

スタッフクラスと研修中の医者が組になって指導を受けながら

日々の医療を行っています。また当直も必ず2人は泊まって

そのほかに2人が自宅待機になっており、とても手厚い体制に

です。

 

今までは成熟した赤ちゃんしか診たことがなく、未熟な赤ちゃん

はすぐに新生児科医にバトンタッチしていたので、とてつもなく

小さな赤ちゃんには触るのも恐る恐るでした。手のひらに収まり

そうなくらいの赤ちゃんに、点滴をいれ人工呼吸器をつけ、、、

 

すべての処置が繊細、使う薬剤も少しでも量を間違えれば命取り。

久々に感じるストレスでやや自信も喪失気味。そんな中スタッフ

たちは根気よくかつやさしく指導してくれました。

 

直接のオーベン(指導医)はシゲ先生。経験15年、脂の乗り切って

いるバリバリの新生児科医。新生児医療は医療機器の進歩とともに

日進月歩。その進歩についていけなければいくら経験があっても

遅れをとってしまいます。なので日々新しい論文を読んで研究を

怠りません。

 

さらに感銘を受けたのは

「指導するのは当たり前」

という感覚。どこの世界でもそうでしょうが、自分ができるようになると

自分ができなかった時代のことを忘れたのか、後進の指導など面倒、

という輩がいます。医者の世界でもきちんとした指導体制ができてない

ことも多く、技は盗め、理論jは自分で勉強しろ、ということが多いのです。

 

もちろんそれも正しいのですが、人の命を預かる職業、基礎を教え込む

ことは重要です。

 

さらに

「絶対依頼は断るな、ウチが最後の砦だ」

という強い責任感には感動しました。

ある日、近所の産婦人科医院から連絡がありました。生まれた赤ちゃんが

具合が悪いので診てほしい、というのです。

 

シゲ先生 「よし、行こう」

ワタシ 「はい、でもウチは満床では?」

シゲ先生 「そうなんだけど、いいんだ、とりあえず行くしかない」

そう言って赤ちゃんを迎えに行きました。幸いそれほど具合が悪く

なかったので一般の新生児室に入院させることができました。

 

ワタシ 「もし具合が悪かったらどうしてました?」

シゲ先生 「引き受け先を探すしかないよ、でもほうっておくのは

       できないでしょ。」

こんな具合に常に献身的に真摯に医療に向き合っていました。

それはシゲ先生に限ったことではなくスタッフの先生みんなに

共通するものでした。

 

医療の原点ともいえる責任感、研究心、奉仕の精神などに触れ

日々の忙しさに忘れかけていたものを思い出しました。新生児の

取り扱いなど技術的なことはもちろん、こうした気持ちを持ち直した

ことが、成育での一番の成果でした。

 

 

明らかに体に悪そうですが、ペプシブルーハワイなる飲み物を

見つけたためあまりのむし暑さに誘われ買ってしまいました。

いまどき珍しい、着色料青1、赤40。はっきり書いてあるところが

潔い。

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ビールは飲めないのでこれをやりながら当直です。

 

朝、破水で入院した妊婦さん、初めてのお産。自然に陣痛が

ついて苦しそうな声がもれ聞こえていました。お父さん(夫)が

ずっと付き添っていたようで、くたびれていたようでしたが必死

にお母さんを励ましていました。

 

順調に進んでようやく夜中になって分娩台に。

いままで苦しそうに声を上げていても、もう少しだと力が入り

直すのか、お母さんはきりっとした表情に変わっています。

 

「ふーーっ、ふーーーっ」

お母さんの息遣いが室内に響きますが、お父さん、助産師、

そして私と、お母さんと赤ちゃんを応援しようという暖かい空気

が流れています。

 

最後の力を振り絞って赤ちゃんが出てきたとき、

「おめでとうございまーす」

しばらくして

「うぎゃぁーーー」

赤ちゃんの声が聞こえるとようやくお母さんがほっとした声を

あげました。

「あーー、うまれたぁーー」

 

「ずずっ、ずずっ」

もうひとり泣いている人が。。お父さんです。

分娩室全体を幸せな空気が包みます。こんな瞬間が大好きで

お産はやめられません。また、多くの人とこんな幸せを共有

したいと願っています。

 

さらに願わくは金子レディースクリニックで。。。

 

 

リメーク

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大雨の後でまだむしむししますが少し過ごしやすくなりました。

ちょっと暑さと雨は異常でした。

 

最近行きつけのTSUTAYAでちょっとした驚きがありました。

日本文学の古典を、表紙を変えて出版してまた売れ出して

いる、という話は新聞などで読んでいました。

 

表紙を売れっ子の漫画家に書いてもらって、一見すると

マンガかと思うような本で中身は全く変わっていないよう

ですが、よく売れているんだそうです。

 

しかーし、 下の写真は、、、

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ちょっと見づらいですが、左から夏目漱石の「こころ」、

太宰治の「人間失格」、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」です。

老舗、新潮文庫ですが3つともデザインが同じでまるで

シリーズもののようです。ただ、古典というだけでシリーズ

にするのはどうなんでしょう?まったく違う内容なのに、

これはちょっと方向が違うような気がしますが。

 

ま、なんでもいいんでしょうか。別に文学少年だったわけ

ではありませんが、ちょっとカルチャーショックでした。。。

たぶんご年配の方はもっと、ね。

 

本の話題でもうひとつ。

「夢をかなえるゾウ」水野敬也著

これがドラマ化されるそうです。ジャンルでいえば自己啓発

本で、去年の夏に出版されずっとヒットし続けているそうです。

 

開業準備の一環で読んだ本でめちゃめちゃおもしろかった

のですが、そういう本があとからヒットしてくると先見の明が

あったみたいでちょっと嬉しくなります。

 

読んで以来、掃除が少し苦にならなくなりました。そういう

本です。

 

 

開業場所が決まって、あとは都の許可待ち、その間2ヶ月。

開業できると決まったわけではありませんが、腹は据わった

のでいままでやりたかったことをやることにしました。

 

それは新生児診療。

生まれたばかりの赤ちゃんは産婦人科医が診たり小児科医

が診たりしてけっこうばらばらです。最近は新生児科医も増え

てきましたが、まだまだ稀少品種。ちゃんと訓練を受けない

まま、大体の感覚で元気、元気じゃないとか判断していました。

 

やっぱり赤ちゃんもしっかり診断したい、という気持ちはずっと

ありましたので、同僚の小児科の先生にお願いして日赤と成育

のNICUを見学に行きました。

 

どちらも都内はおろか日本でも有数の新生児科医がいて

最先端の医療をしています。見学に行くと、どちらの先生も

喜んで案内してくれました。とてつもなくちーっちゃな赤ちゃんが

保育器に入ってずらーっと並んでいます。そして見たこともない

器械がくっついてまさに近未来。やや圧倒されて帰ってきました。

 

 

胸躍らせて返事を待っていると、研修枠の関係で成育に行かせて

もらうことになりました。

成育では驚きの連続でした。。。

 

まずお給料の安さ。就職以来最低賃金でした。勉強のために来て

いるんだから、と納得はしていましたが家賃すら出ません。貯金を

切り崩しての生活です。でもそれでも成育には全国各地から研修に

集まってきます。お金には換えられないやりがいがあるということです。

それにしても家賃すら出ないとは。。。

 

それから症例の多さ。医者が全国から集まってくれば、患者さんも

全国から集まってきます。教科書でしか見たことがないような病気が

次から次へとやってきて、度胸がつくというか驚きがなくなるというか、

感覚が少しマヒしてしまいそうでした。

 

しかしなんといっても一番の驚きは新生児科の先生たちのすばらしさ

です。

 

 

さて、土地さがし、場所選びの続きです。

とにかく広さが律速段階になっているので、広さがあれば

まず見に行きました。国分寺、府中、国立、などなどです。

 

そんな折、

ノムさん 「調布にいいとこ、ありましたっ!」

とのこと。調布は中学高校の仲のいい同級生が住んでいる

街でなじみがあったので、期待も大きくすぐに見に行きました。

 

夜中に車を飛ばして見にいくと、一目で気に入りました。

 

街路樹の美しい甲州街道、うっそうと茂る深大寺の森、

近代的な調布駅周辺、新旧の住宅が立ち並ぶ様子は

産婦人科クリニックにふさわしい街並みだと思いました。

 

しかも、私の大好きなコンビニが隣にあるではないですか。

これならいつでも行ける!

 

これでほぼ心の中では決まりでした。あとはオーナーさん

次第です。とりあえず、病床申請のため仮の許可だけもらって

締め切りギリギリ3日前の7月28日に都庁に申請しました。

 

ところが。。。

これは後日談ですが、産婦人科と小児科に限っては今年の

4月から規制がなくなりました。いつでも開業、または既存の

クリニックや病院なら増床してよくなったのです。。。

もともと産婦人科や小児科は少ないので、規制から外れると

いうウワサはありました。しかし去年の時点ではいつ外れるか

予想がつかなかったのです。

でも、すごく気に入った場所が見つかったので、これはいい縁

だったと思っています。

 

 

さて、許可が下りるまで2ヶ月あります。この間に、まずは

オーナーさんにクリニックの許可を得なければなりません。

オーナーさんはもともと地元の名士さんで地域貢献に力を

いれておられるとのこと、それならば産婦人科クリニックは

うってつけ、とのこと、こころよく協力してもらえることになり

ました。

 

 

今日は日本産婦人科学会の企画委員会がありました。

卒業後10年以内の若手医師を中心に今後の産婦人科

のあり方について、学会で企画を催すための委員会です。

 

産婦人科医は、減少の一途をたどっておりその歯止めと

なるべくいろんな企画が催されています。

 

現在は、医師数が減って、現役医師の負担が増え、

それに耐えかねてまたやめる、という悪循環に陥って

います。それに加え学生が新しく産婦人科を専攻しない

のです。

 

少子化が進む中、産婦人科に明るい未来がないと

感じるのか、産婦人科医の中で議論していても答えは

でません。なぜなら、産婦人科医は少なくとも魅力を

感じて産婦人科を専攻したのだから、魅力を感じない

のはなぜ?と言われても答えられません。

 

でもこのまま放置すると、必ず患者さんの不利益に

つながってしまいます。すでに首都圏以外では、

産婦人科診療を受けるために1時間も2時間もかけて

病院に通院している人がたくさんいます。

 

なんとかいい知恵を出したいと思っています。

このブログも、もし医学生が目を通して、少しでも

産婦人科医療っておもしろい、と思ってもらえれば

という気持ちも込めて書いています。

 

少しでも伝わって!!

 

サイダツ 2

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(ふぉぉぉーーーっ!)

ワタシ 「っっっっっっっ」

助産師さん 「ひぇっっ」

 

全身からアドレナリン噴出、汗も噴出、尿道はなんとか閉め、

ワタシ 「吸引っ!」

すぐに吸引分娩用のカップを出してもらい、臍帯を押しやって

赤ちゃんの頭に装着、そこはさすがに経産婦さん、吸引分娩で

あっという間に生まれました。その間30秒、しかし、心音が

低下し始めた時から数えると約7分、臍帯が圧迫されていたの

かもしれません。

 

すぐに、ややぐったりした赤ちゃんを蘇生です。胎便という

赤ちゃんの便を吸っていたのですぐに吸引し、酸素をバッグで

送り込みます。すると30秒ほどで元気な泣き声をあげ、

白かった赤ちゃんも本来の赤みを取り戻してきました。

 

念のため赤ちゃんを保育器に入れ、モニタリング。少し酸素を

加えると落ち着いていました。

 

子宮の中はブラックボックス、とはよく言ったもので、何が

起こるかわかりません。何が起こってもよいように、準備が

大事だとあらためて思いました。物品の準備はもちろん、

心の準備も必要です。

 

産婦さんにはその場でゆっくりと説明できないときもありますが

あとからちゃんと説明しています。そういう緊急事態もお産には

つきものである、と少し心構えをしてもらえるよう、母親学級など

で伝えていければいいなと思っています。

 

サイダツ 1

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梅雨の中休み、やはり今年も暑い夏になるそうです。

熊谷では昨年40度越えの反省を生かし、50度までの

温度計を作ったそうです。。。

 

ところで、表題のサイダツ、SAIDATSU、臍脱、、臍帯脱出

の略です。赤ちゃんが生まれる時、体が全部出る前に

へその緒が出てくることのことです。へその緒が先に出て

しまうと赤ちゃんの体や頭と産道の間で圧迫されて、赤ちゃん

に血液が届かなくなりとても危険な状態です。骨盤位、

つまり逆子の時に起こりやすく、逆子が帝王切開になる

理由の一つになっています。

 

 

先日、あるお産のとき、子宮口が5cmくらい開いたところから、

ときどき赤ちゃんの心音が低下していました。ただ、すぐに

回復するし、回復したときはとても元気そうなモニター状況で、

かつ経産婦さん、陣痛もよく来ていたので様子を見ていました。

 

その後、心音はときどき低下するものの、臍帯がらみのものでは

ないか、というパターンで臍帯が首に巻きついているのだろうと

思っていました。診察すると、胎胞といって赤ちゃんを包んでいる

膜がパンパンに張っていて頭さえ触れず、どんどん進みそうな

感じです。

 

30分後、

助産師さん 「心音が落ちてまーす、分娩室でーす!」

ワタシ 「はいはーい」

それまでは陣痛室という準備室にいたので、分娩室ということは

お産になる直前です。やや安心しながら分娩室に駆け込むと、

心音が確かに下がって3分くらい戻っていません。診察すると

もう胎胞が膣からはみ出すほどに進んでいたので、

(もうお産だな)

ワタシ 「では破膜しまーす」

赤ちゃんを包んでいる膜を破ってお産にしようと思いました。

 

えいっと膜を破って、また内診。

(んん??んんん???)

なんだか赤ちゃんの頭の前にコリコリしたものが触れます。

(便秘かな?)

ときどき膣越しに便をコリコリ触れることがあるのでそうも

思いましたが、そのコリコリがつかめるのです。

ちょいと引っ張ってみると膣の中から出てきたものは

SAITAI、さいたい、臍帯!!!

 

 

さて、どこに開業するか、場所選びはなかなか

難航しました。結構広さが必要で、具体的には

300坪くらいの土地を探していました。

 

坪。。。 だいたい一坪がどれくらいの大きさかも

わかりません。さっそくネットで調べると一坪は

3.3㎡。とすると、300坪って1000㎡?ってどれ

くらい?

 

住んでるマンションが70㎡くらいだから、15倍

くらいか、って想像がつきません。

 

さすがのノムさんも土地探しだけは時の運みたいな

ところがあって、一生懸命ツテを使って探してくれて

いましたが、なかなか見つかりません。

 

そうこうしている間に、ベッド規制の問題が迫って

 きていました。各地域に入院ベッド数の規定が

あって、もう埋まっているところにはあらたに病院、

診療所は立てられません。

 

すると東京西部の中でも限られてきて、府中、調布、

国立、国分寺あたりに絞られてきました。

 

しかも、申請期限は7月31日、ノムさんに初めて

会ったのが4月中旬でしたから時間はわずかしか

ありません。

 

同時に、銀行から融資を受けないといけません。

また開業許可は東京都庁がするので、金融機関、

都庁にあいさつ回りです。

くそ暑い中、一張羅の冬物スーツで大汗をかきかき

事業内容をプレゼンです。

 

とはいってもノムさんの今までの実績でほとんどスルー。

ノムさん「気持ちが伝わればいいんです。」

の言葉どおり、あまり内容は問われていないようでした。

開業医の診療についてはどこも同じようなものだから

でしょうか。

 

さて、あとは土地

 

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