News ZERO

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News ZEROで「産科崩壊」、と題して特集をやっています。

いままでは患者側の目線で、医療の怠慢を斬る、みたいな

スタンスの報道が多かったですが、こういう医療側の目線を

取り入れた番組が出てくるのは公平になってきたな、と

思っています。

 

それだけ、産科医療が崩壊しつつある、ということもあるで

しょうし、医師患者関係が対等になりつつある、ということも

理由のひとつかもしれません。

 

世田谷ですら、産みたいと思う場所で産めないのです。

選択の余地があるからまだいいのでしょうが、医師人口の

多い23区ないですらそういう状況です。

 

現在勤務中の病院も、とっとと分娩を再開してほしいの

ですが、助産師が集まらないとかいってなかなかはじめようと

しません。ま、それはいいとして。。。

 

医療側の意識と患者さん側の意識の違い、これはなかなか

埋まらないのでしょうけど、産科が一番顕著だからまず産科

から崩壊してきているんでしょうね。いずれ全科に波及して

いく方向なんでしょう。

 

昔はもっと事故が多かったはずなのに、こんなに騒がれて

いなかった。患者さんが泣き寝入りしていただけ、なんでしょう

けど、きちんと説明する時間をとったりするには圧倒的に

マンパワーが足りない。そこのシステムの整備も進んで

いません。

 

 

最前線の医師は、とにかく一生懸命診療して、きちんと説明して

ってことをやるしかありません。少なくとも私は産婦人科医療に

夢も希望も持っていますから、そういうものも伝えられるといいなと

思っています。

 

このブログ記事について

このページは、金子英介が2008年7月25日 08:18に書いたブログ記事です。

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