2010年12月アーカイブ

 

タイトル通り、振り返るにはまだ早いんですが、

今日、うちにクリニック出産第1号のお母さんと赤ちゃんが

遊びに来てくれました!

 

顔を見たら、当時のことがフラッシュバック!

外来が1日5人とかだったなぁ、とか、出産の予約がなかなか

入らなくて毎日悶々としてたなぁ、とか、スタッフは暇すぎて

つまらないことで喧嘩したり、、、

 

つらかった思い出ばかり並べてしまいましたが、そんな中

第1号さんから去年中に産んでくれた人は、今でも順番まで

覚えています。赤ちゃんがうまれ、元気に退院していく様子は

勇気と元気を与えてくれました。

一緒にクリニックを育て、支えてくれた仲間、だと勝手に思って

います。

 

いまでは、ワタシもスタッフも成長し、院内のルールも完成し、

まだ至らないこともありますが、今までワタシが経験してきた

もの以上の良いお産と産後が提供できていると感じています。

すべての始まりは、Sさん! ありがとうございます!!

 

まだまだ発展途上の、クリニック、支えてくれたみなさんが

自慢できるようなよりよいクリニックを目指してがんばります。

 

近々、今までの出産の統計を出す予定です。

近隣病院にも大変なご迷惑をおかけしながら、支えられ、

なんとか納得のいく数字が出たと思っています。

乞うご期待。

 

 

昨日、毎月恒例の同窓会がありました。

24人のお母さんが参加してくださって、元気な笑顔と元気な

赤ちゃんを見せてくれました。元気をくれて本当にありがとう

ございます。

 

私が、この仕事をやっていてよかったと感じられる瞬間のひとつ

です。

 

その中で、お母さんの興味深いお話。

「入院中は母乳が出なくて本当につらかった。この病院を選んで

後悔もした。でもそのあとがんばって今は完全母乳でがんばって

いる、3人目にしてはじめてだった。」

 

と涙ながらに話してくれました。

 

聞きながら私も感情が高ぶりました。。

この問題はいつも気にしていることなんです。

今回は勇気を持って言ってくれましたが、きっとそう思っている

お母さんたちは結構多いはず。

 

母乳が赤ちゃんにいいのはわかっています。これはわかりすぎる

ほどにわかっています。

でも、母乳だけにこだわりすぎるとそれがつらいと感じるお母さんが

いて、お母さんがハッピーでなくなってしまう。

 

「完全母乳である必要はありません、赤ちゃんの健康のために少しでも

いいから母乳をあげてください、そのためにちょっと努力してください、

頑張ったということが赤ちゃんに伝わりますから」

 

そんなスタンスで取り組んでいるつもりです。

それでもお母さんたちには、完全母乳で頑張らなきゃ、っていう

プレッシャーを与えてしまっています。

 

だからといって、お母さんの快適さを優先しすぎると、出るはずの

母乳も出なくなってしまいます。それでは赤ちゃんがかわいそう。

 

お母さんのつらい様子を見ながら、まだ頑張りましょう、と言う

スタッフも、ミルクを足してあげたいな、なんて思いながら心を

鬼にして励ましています。

 

赤ちゃんの健康を大事にしつつ、お母さんがハッピーでいられるように、

まだまだ私どものゴールは遠いです。。

 

 

昨日のクローズアップ現代で、妊娠中のエコーによる

診断の話題が出ていました。

 

突然赤ちゃんに異常があると言われたお母さんは、びっくりして

パニックに陥ります。そのケアが十分にできていないのでは

ないか、というお話。

 

解説をしていた先生の話では、エコー技術が格段に進歩して

いままではわからないでいたものがわかってしまうようになって、

そのときの対応にまだ全体でコンセンサスがないのが問題だ

とのことでした。

 

一部病院では、エコー検査をやるにあたって、異常がわかった

場合、知らせてほしいか知らせてほしくないかをあらかじめ

書面で聞いておくところもあるようです。

 

でも、うちのようなクリニックの場合、異常がわかって知らせない、

なんていうことはありえません。

だって、異常があるとわかっていて、小児科の医師などが万全の

体制で準備していたら助かるかもしれないものが、うちで産んだら

助からない、なんてことがあるわけです。

 

また、助からない異常が見つかった場合、中絶するかしないか

家族の判断に任せる、というのがいまの主流ですが、それが

「丸投げされた」

と言われていました。

 

コミュニケーションの問題だとは思いますが、異常がわかってから

中絶をするしないの判断をするまでの時間が圧倒的に足りない

わけです。

それにこういう問題は個人個人の価値観の問題なので、医療者側

から中絶すべきとかすべきでないとは言えないです。

 

患者側に情報が足りない、と言っていましたが医療者側にも情報は

ないのが現状です。エコーで診ただけでは、その子がどれくらい

生きられるのかなんてわかりません。

なので、最悪のケース、最良のケースを話してその間です、ということ

しかできないのです。

 

今、中絶が許される週数は21週6日まで。

これを延長するしかないんじゃないかと思いました。

それに、今は赤ちゃんの異常では中絶できないことになっています。

これも変えたほうがよいですよね、現状とあっていないんだから。

 

私なんかでも、もし自分のこどもに異常があったらどうするか、なんて

今の時点ではまったくわかりませんし、その時になったらきっと

パニックになるだろうな、と思います。

 

とーっても難しい問題だから取り上げたんでしょうけど、医療者側の

努力が足りないんじゃないか、という論調にはちょっと疑問でした。。

 

壁画撤去

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ようやくあの下品な(と思っていたんです!!)入り口脇の

名前のプリントを撤去しました。

 

代わりに縦の看板を設置しました。

そのうち色が変わります。東京タワーのように。。。

 

それはさておき、なぜあのド派手なプリントをしていたかと

いいますと、さかのぼること1年半前。

はじめはオシャレな建物にしたくて、名前をあまり派手派手しく

書くのは嫌だったので、名前はコンクリートのところのステンレス

のプレートだけにしていたんです。

 

そうしたら本当にみなさまに気づいてもらえなくて、いたしかたなく

目立たせようとしたんです。で、どうせやるなら、、っていうことで

思いっきり目立つように、下品だけどかまわん!、と思い切って

やってみました。

 

プリントの効果か、診療の効果か分りませんが、ちょうど時期を

同じくして患者さんは急増。一応プリントの効果、ということで

納得していました。

 

しかーし、いつまでもあれでは嫌すぎたので、看板設置を決意。

ウン百万円(!?)かけて看板を立てました。

ヤンキーさんたち、壊さないでね。

 

おかげで本日をもってプリントをはがしました。きれいな白い壁が

戻ってきてハッピーな日になりました。

 

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