産科立て直しに向けて 2

 

ここでもともと書こうと思っていたことは、パート1に対する

tugさんのコメントに集約されているので省略。

 

ということでパート3に書こうと思っていたことを書きます。

それは手前みそですが、個人開業の重要性です。

 

資金的なことはクリアされたとして、つまり周産期センター

でハイリスクばかりを扱ったとしてでは普通の分娩はどう

するか。

 

現在、大雑把に見て分娩を扱っている医者が7000人くらい。

1年間の出産数が100万ちょっと。単純に割ると一人当たり

年間150件の分娩を担当する計算になります。

 

ところが、個人開業では一人当たり300から400件程度の

分娩を扱えます。

一般に7割程度の分娩がリスクの低い、いわゆる普通のお産

だとすれば、70万を350で割ると2000人でいいのです。

 

とすると、残りの5000人でハイリスクの30万を担当すれば、

十分に受け入れは可能。とすれば、一人当たり年間60件。

ハイリスクですので一つの分娩に二人ずつかかっても年間

120件。これなら、婦人科の手術をしていようとも、十分に

余裕をもって対応できます。

 

現在は診療所と病院とでは出産数はほぼ同数。これを7対3に

持っていけば産婦人科医の数が増えなくても十分に対応でき

ます。

 

そして、開業クリニックで医師一人が350件の分娩を扱うには

もうひとつ重要なファクターがあります。

 

それは、看護師の内診です。

 

勇気ある発言

 

二階経済産業大臣の発言です。

http://jp.youtube.com/watch?v=jgqbb0IM9SQ

 

「産婦人科”たらい回し”は医者のモラルが足りないから」

だそうです。

 

リアルタイムで見ていましたがちょっと衝撃でした。

 

結構反発ありそうですけど。

さっそく抗議声明を出した団体もあるそうです。

産婦人科業界こそ早く反応したほうがいいですよね。

 

産科立て直しに向けて 1

 

開業に向けての準備が忙しくなってきて、通常の診療を縮小しようと

思っているのですが、こういう時に限ってよその診療科からの依頼が

増えて、なかなか時間がとれません。

 

それはそうと、このところどの時間帯のニュースでも医師不足問題が

流れない日はありません。特に最近妊婦さんの事例が続いたので、

産婦人科がクローズアップされています。

 

この影響で周産期センターに妊婦さんが集まってきているようです。

急に具合が悪くなったとき、”たらい回し”にされるならはじめから

センター病院に行っておこう、ということのようです。

 

予想されたことではありますが、ますます悪い流れに入ってしまいます。

 

私の持論ですが、周産期センターを機能させるためには、その

センターはヒマでないといけないのです。普段はヒマでなければ、

いざという時に動けるはずもありません。

 

周産期センターであるはずなのに産科医が常にフルに働かなくては

いけないほど、普通の分娩を取り扱っているから、他の病院から

搬送を受けるべき時に受けられないのです。

 

もちろん新生児の問題もあってそれだけでは解決しない問題も

ありますが、少なくとも今回東京で続いた2件と奈良で起こった

脳出血の件は、赤ちゃんには問題なかったものです。

 

ですから、周産期センターには紹介でなければ受診できない

ようなシステムにするべきなのです。

地域の病院やクリニックで、これは手に負えない、という判断が

あってからようやく周産期センターに行く、そういう順序にしないと

ますますいざという時の”たらい回し”がひどくなるばかりです。

 

ただ、これには医療側にも大きな問題があるのです。

 

垂れ幕

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今日は冷えました。

東京では昨日より6℃も寒かったそうで、

雨もぱらついたりして、冬の気配です。

好きな季節ですが、オープンしたらスキー

に行けなくなるのでただ寒いだけの季節

になるかも。

 

今日から垂れ幕がかかっています。

結構派手にできていますが、通りを通るバスに乗ってても

見えるように、ということでこんなのになりました。

 

建物には大きな看板はつかない予定なので、できるまでは、

ということですが、さて、効果のほどは。。。

 

工事の囲いのところにパンフレットをおいているのですが、

そっちは売れ行き好調のようです。ゴミ箱に直行していません

ように。

 

将来像

 

今日も産婦人科学会、若手企画の会合がありました。

ワタシのような年代が若手に入るのか中堅に入るのか

今日もちょっと揉めましたが、それは枝葉。

 

経歴10年くらいの産婦人科医が自分の将来像を描けて

いないことが意外と多いのです。それが若い産婦人科医が

増えない要因のような気がしてなりません。

 

我々の年代の医者が夢をはっきり描けなければ、それを

学生などに伝えることなどできません。

 

具体的には医師の進む道として、大学の教員、研究員、

市中病院の勤務医、それと開業医の3つに大きくは分けら

れます。

 

それぞれに役割があって、開業医を選んだ私も、実は

勤務医に未練がないわけでもありません。勤務医でないと

できないこともたくさんありますし、また教育に携わることにも

興味はあります。

 

でも、年代的にはそろそろ自分の進むべき道を選んでそれに

むかって準備をしなければなりません。私の場合は、地域

医療が大切である、患者さんと常に接していたい、という思い

が強かったので開業を選びましたが、なかなか決めかねている

同僚も多いわけです。

 

それぞれに夢があって決めかねているのならともかく、どれにも

夢を持てなくて決めかねているのが問題です。

 

夢の持てる業界にならないといけません。

学会の若手企画がそれを促していけるよう頑張っていきたいと

思っています。

 

医療はどこまでできるか

 

またもや妊婦さんの脳出血の話題がありました。

わが調布で起こったこと。それほど頻繁にあるわけではないはず

ですけど、都内で続いたのでちょっと心配。

ただ、相変わらず、病院の受け入れ拒否、ということばかりに焦点

が当てられているのは残念です。

 

そのことについては書きはじめるときりがないので、ちょっと話を

そらして。

 

患者さんと医療側でトラブルの原因になるのは、医療に対して意識

のずれがあることがほとんどです。今回の報道にもそのずれが大きく

感じられます。

 

ところで、

「自分はこんなに体の不都合を感じている、だから全部治してください」

と言ってこられる患者さんがいます。それほど多くはありませんけど、

医療はそんなに完璧ではありません。

というより体は結局自分の力で治るのであって、われわれ医師はその

お手伝いをするだけ。できることとできないことがあります。

 

でも、自分の状態がすぐにぴしっと治らない、とわかると急に不機嫌に

なってしまうのです。こちらの説明の仕方が悪いのかもしれませんが、

正確な診断をして、正確な情報を伝える、あるいは正確な診断はできない

と正直に伝える、それしかやりようがないのです。

 

ですが、それ以上のものを求めている人には不十分。

それで医療不信、といわれることもあり、こちらからすると認識の差、

以上のものではないのですが、残念です。

 

「そんなの、勘違いしている患者さんが悪い」

と割り切れる医師もいますが、私はどうしてもひっかかってしまいます。

そのギャップをどうしても埋めたいと思っています。ですので、患者さんと

向き合って話し合うために地域医療に向かっていきたい、と思うのです。

 

こうしたずれを解消できるのはいつの日かわかりませんが、少しでも

いい関係を持てるようになりたい、と願っています。それが医療者側の

やりがいでもあるのですから。

 

超音波講座 旅日記2

 

今日は超音波講座の2日目にして最終日。

朝7時からのモーニングセッションに行くため5時半に出発。

外はまだ真っ暗、どんどん冬に近づいていきます。

 

さすがに渋滞もなく、道も昨日通ったばかりなので落ち着いて

運転。無事、30分前に到着。コインパーキングも昨日と同じ

番号に駐車し、いざ会場へ。

 

病院の隣が、フィリピンパブで、その隣が結婚式場。その

結婚式場がモーニングセッションの会場でした。

うーーーーん、街が雑多すぎ。

 

今日の話題で面白かったのは、お母さんと赤ちゃんとどっちを

優先するか、という問題。

日常医療の中では、どっちかを助けようとすればもう一方を

危険に陥れる、という状況があるわけです。

 

その場合、お母さんを助けるのが産婦人科医の大原則。

たとえば持病があって、妊娠のせいで悪化した場合、途中で

赤ちゃんをあきらめてもらうこともあるわけです。

 

そこで、この前の都立墨東病院で受け入れた脳出血。

このとき帝王切開をして赤ちゃんを産んでから、脳出血の手術を

したのですが、原則に従えば、脳出血の手術を先にするべき。

 

では、自分だったらどうしただろうか、ということで少し議論が

盛り上がりました。多くの産婦人科界の権威といわれる人たちが

来ていましたが、みな、あの場合は帝王切開をしただろう、という

雰囲気でした。

 

確かにそうだろうなぁ、という気もします。

まず、脳外科の先生が絶対に嫌がるし、それに助かりそうなら

やるかもしれないけれど、あの状況ではちょっと無理そうですし。

 

あの事件は業界の中では当然予想されたことでしたが、実際に

起こるとやはりショックは大きいのです。それでは遅い、といわれる

のでしょうけど、でも解決策もない。それだけにショックなのです。

 

これはこのへんで、

講座自体は今日も座りっぱなしで、疲労困憊。基礎的な内容だった

こともありしばし居眠りをしつつ、終了。

 

帰りは3連休の渋滞にしっかり巻き込まれ、2時間以上かけて帰宅。

“3万円!”の価値があったかどうかはこれからの自分の勉強次第、

がんばらないと!

 

超音波講座 旅日記

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今日、明日と川越で超音波講座です。今回は産婦人科領域。

 

川越って微妙な距離で、しかも明日は朝7時から。

でも泊まるほどの距離でもなし、ということで車で出発です。

 

3連休で渋滞が読めず、今日は9時半開始ですが7時前に

出発。いきなり環八で渋滞にあい、ビビりましたがすぐに

抜けて、8時には川越に到着。

 

コンビニでコンタクトを装着し、髪の毛をセット。

埼玉医大川越クリニック、っていう場所でしたが、なんと

正面玄関のすぐ隣が、フィリピンパブ。。。

しかも雑居ビルとかではなく、堂々とした平屋。

 

病院とのあまりのアンバランスに、清々しささえ感じました。

 

病院そばの駐車場に車を停め、いざ講座へ。

最近は3D超音波を使った診断がトピックのようです。

赤ちゃんの顔が3Dで映ると結構感動的で、いわば写真

みたいな感覚でしたが、さらに精度が上がったり情報の

使い方がよくわかってきて診断にもとても重要になってきた

とのことでした。

 

なかなかおもしろいのですが、9時半から17時半まで

ちょこちょこ休みを取るだけでずっと講義を聴き続ける

スタイルには、疲労困憊。

 

明日の朝のことも考え、最後の質疑応答の前にお暇して

家路へ。帰りは渋滞にしっかりはまって家まで2時間。

 

早く寝なきゃ。。。

 

一応、予約で

 

宇都宮の餃子像が復活したと、テレビで見ました。

移動させようとして壊しちゃったのを見て笑えましたが、

復活させたんですね。しかも接着剤で。それも笑えます。

 

さて、12月14日の説明会ですが、参加の方は人数を

数える関係でご連絡いただけると幸いです。

また告知をする予定ですが、infoのところから詳しくは

見てください。

 

ところで折り込みチラシってかなり高いんです。

ワタシなんか、腹立たしげに一気にゴミ箱行にしてます

けどね。しかも新聞とってない人も多いし。

30代の女性では40%近くが新聞とってないんですって。

 

ワタシも最近まで毎日コンビニで調達してましたけどね。

 

でも、告知といえば新聞折り込み。みなさまの目に触れる

ことを願ってます。

 

ネット満員

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昨日近所の駅に行ったら、エクセルシオールが

あって、そこにネットコーナーがありました。

 

ブログでも書こうかな、なんて思っていたら満員。駅のコーナーだから

入れ替わり立ち替わりで、すぐに空くかと思いきやまったく空かず

30分以上も待ってしまいました。

 

その挙句まだ空かなかったので帰ってきてしまい、何をブログで

書こうと思っていたか忘れて。。。

 

20代くらい(たぶん)の女性ばかりでしたが、何をそんなに

見ることがあるのでしょうか。

まだまだ女性の心はつかめません。。