結審

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福島県大野病院の裁判が結審しました。

亡くなられた患者さんのご冥福をお祈りいたします。

 

事件については、詳細はいろんなところに書いてあり

かつ私も特別な情報は知らないので、ちょっと省略。

 

簡単には、癒着胎盤 → 帝王切開 → 胎盤剥離

→ 出血多量 → 母体死亡

ということだと理解しています。

検察の求刑は、禁固1年!

やはり厳しい...

逮捕したからにはこれくらいしないと検察のメンツも

たたないのでしょうか。

 

医療側は学会をあげて猛反発しています。こういう

医療事故、事件が起きた時、

「この医療・医者はひどい」、と思うときと

「これ、自分でも危ないな」、と思うときがあります。

この事件は完全に後者で、だからこそ学会も猛反発

しています。

 

同じ経験はもちろんありませんが、似たようなことは

あって、間一髪、ラッキーだった、ということで切り抜けて

きています。これは産科医療に携わる人ならみんな

そうで、「一歩間違えば...」、というのが今回の事件

だったように思います。

 

一歩も間違えてはいけないんですが、それが人為的な

ものとどうにも防げないものがあります。

妊娠子宮からの出血は、恐ろしいくらいに出ますし、

止まりません。だから出る前に何とかしないと、という

論理なんですが、それができれば苦労しませんし...

 

亡くなられた方、ご家族の悲しみはどうにも癒されません。

ただ、真相を知るには裁判に出るしかなかった、ということが

悲しいですし、もっと話し合う余地はなかったんでしょうか。

もっとも、これは刑事裁判なので、検察には医療の専門家

はいないのか、あるいは、外に出ていない重要な情報が

あるのか、よくわかりません。

 

なんかだらだらとキリがなくなってきました...

 

判決は8月20日。今後の産科医療のあり方にも影響する

判決になります。

このブログ記事について

このページは、金子英介が2008年5月18日 05:47に書いたブログ記事です。

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