今日の話は唐突です。
医学部に入ってすぐに大学病院に話を聞きに行って医療現場を体験する
ゼミというのがありました。
東大の医学部っていうのは、もちろん医師になるために入るのですが、
あまり実感なく入る人が多いのも事実です。
「とりあえず、一番難しいから」
なんていうテキトーな理由で入る人は稀ですけど、受験勉強がけっこう
大変なので、医師とは?とは医療とは?なんて難しい話は入ってから
考えよう、という感じです。
なので、大学も医師になる心構えを教えるために、入学早々病院に
送り込むのです。
そこで印象に残った話。
「医者になって人の体をいじるようになると何でもできるような錯覚に
おちいる。これを全能感といって、常に自分を戒めておかないと、
とんでもんく傲慢な人間になってしまう」
医療の現場なんてなんにも知らなかったので、そんなものかな、
なんて思っただけでしたが、なぜか医者になった後、急に思い出して
ときどき思い返すようにしています。
それでも、全能感にとらわれているのかな、と感じるときがあります。
そもそも開業するってことはある程度、自分の力でなんとかしなきゃ
いけないので、なんとかできる、と思っています。
それは思い上がりか、自分への正当な評価か。。
自分は自分が一番見えないかも。
自分では自分のできる範囲で、それなりの自信を持って医療をしている
つもりでもね。。
チャレンジを忘れない、という気持ちも大切。
その折り合いがむずかしい。。。
こんなこと書くと事故でもあったのかと思われちゃうかもしれませんが、
全然ないですよ!
心の中のできごとです。