もうそろそろ梅雨入りでしょうか。
水撒きをしなくて済むのは助かりますが、ジョギングがしづらく
なるので、複雑です。。
ところでちょっと難しい話。
最近、臓器移植法案の修正案が国会で出ています。
ポイントは二つ。
脳死を死とするかどうか、
15歳以下の移植を認めるかどうか、
です。
世論一般からすると、臓器移植はやるべきだけれども、脳死は
死とは認められない、っていうところのようです。
完全に矛盾なんですけどね。。
臓器移植をやるためには脳死の患者さんから臓器をとらないと
いけないのです。でも脳死が死じゃないと厳密には殺人になる
んですよね。
臓器移植に限って脳死を死と認める、みたいになると、臓器移植
のために脳死判定をして、移植を迫る、みたいになるわけなんです。
それに、臓器移植をしなければ脳死になっても生きているわけ
なので延命措置をしないといけなくなります。それを途中で打ち切る
と殺人だ、なんて言われますけど、現場では脳死の人に延命措置を
し続けていると、センスがない、って感じになるんです。
ちょっと不謹慎な話ですけれども。
でも実際、あらかじめ蘇生処置をしない、なんて意思表示をして
いる人は少ないわけで、全員に延命治療をしていたらとても見きれない
のです。
だから、そのときそのときで判断していくしかないのです。
法的な裏付けがないから、患者と医師の信頼関係というか、あうんの
呼吸というか、そういうことでやっている。要はその呼吸をつかむ
ところまでが医師の技量、責任になっているわけです。
そんな現場にいる人間からみると、、
国会議員のインタビューを聞くと
「命にかかわる問題だからすぐには決められない」
とかなんとかもっともらしいことを言っているんです。
現場はそんなに悠長じゃない。法案があいまいだから
違法なのか合法なのかよくわからないけど、目の前に
患者さんがいるからやらなきゃいけない。
医療現場に丸投げしていた責任の重さをようやくわかったか、
という印象です。毅然として、びしっと決めてほしいものです。